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ISID、産業ロボットの故障予知アルゴリズムをマイクロサービス化、GEのIoT基盤「Predix」開発者向けサイト上で公開

 株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)は7日、関連会社の米Predictronics(以下、プレディクトロニクス)が保有する産業用ロボットの故障予知分析アルゴリズムをマイクロサービス化し、米General Electric(以下、GE)のIoTプラットフォームである「Predix」開発者向けサイトで無償公開を開始したと発表した。

 ISIDでは、産業用ロボットの中でも主流を占める6軸機構までのロボットアームを対象に、プレディクトロニクスの故障予知分析アルゴリズムをマイクロサービス化。産業用ロボットから取得される稼働データ(電流値、回転角速度または角度)を入力情報として算出したロボットの健康状態(=健康値)を分析する。

 健康状態については、あらかじめ設定した正常値と実際の稼働データとの乖離幅がどの程度かを導き、故障の可能性を独自のアルゴリズムで数値化。一般に広く使われている稼働データを入力情報に用いるため、ユーザーはすでに保有している稼働監視の仕組みを使って、高精度な故障予知アルゴリズムを組み込んだ分析システムを構築できるとしている。

 Predix開発者向けサイトでの無償公開は2018年5月中旬までを予定しており、今後は産業用ロボット以外の装置への対応や、多様なプラットフォーム上でのマイクロサービス提供を計画する。

 ISIDでは、汎用性の高い産業装置向けのマイクロサービスとして無償公開することで、これまで故障予知技術の導入に踏み切れていない中堅・中小企業での活用や、大手企業における試験導入などを想定し、故障予知ソリューションの市場拡大を図っていくとしている。