ニュース

日立システムズが企業向けのドローン運用管理サービスを強化、写真から構造物の3次元モデルを作成

 株式会社日立システムズは27日、ドローンの操縦や撮影代行から、撮影した画像の加工・診断、データの保管・管理、業務システムとのデータ連携までを支援する「ドローン運用統合管理サービス」において、データ加工・診断機能を強化すると発表した。価格は個別見積もり。

 ドローン運用統合管理サービスは、企業におけるドローンの活用をトータルに支援するサービス。今回の強化では、ドローンで撮影した2次元画像(写真)から構造物全体の3次元モデルをクラウド上で生成し、構造物の劣化個所が全体のどこにあるかを、ひも付けて管理できる機能を提供する。

 具体的には、スイスPix4Dが持つ航空写真測量ソフトウェアの画像処理技術を利用。ドローンで撮影した大量の画像データから3次元モデルを容易かつ高速に生成できるため、作業効率の向上が期待できるという。

 さらに、オートデスクのAPIプラットフォーム「Forge」と、日立システムズが開発した技術により、2次元画像と生成した構造物全体の3次元モデルとをひも付けて表示できる機能を提供する。

 さび、ひび割れといった劣化が写った2次元画像をクリックするだけで、3次元モデル上に該当する位置が表示されるため、劣化個所が構造物全体のどこにあるかを容易に把握できるようになるとのこと。また、3次元モデル上で目印を付けたり、拡大表示、コメントの追記を行ったりすることも可能だ。

 これにより、構造物管理時の紙図面から3次元モデルへの移行や、構造物点検時の目視から写真利用への移行などを実現可能になるので、点検・管理業務の効率向上やサービス品質の向上が見込めるとしている。

 なお今後は、AI技術などを活用し、劣化個所を自動的に抽出したり、過去の状態と劣化の差異を比較したりできる、自動劣化診断機能も開発する予定。

 日立システムズでは、2020年度までに200社以上の導入を目標としている。