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NEC、企業向けクラウドストレージ「Box」とNECの製品を連携したソリューション5種を提供
2017年11月17日 12:33
日本電気株式会社(以下、NEC)は17日、米Boxの企業向けクラウドストレージサービス「Box」と、NECの製品を連携した「Box連携ソリューション」5種を開発し、Boxと共同で拡販活動を開始すると発表した。
NECでは、多数のBox導入・提案実績から得た顧客のニーズをもとに、5つのNEC製品とBoxを連携するソリューションを提供する。
ID管理ソフトウェア「WebSAM SECUREMASTER」とBoxの連携では、ユーザーID・パスワードの管理運用と、他システムと合わせたシングルサインオン(SSO)を実現し、Boxへのログイン時の認証強化を可能とする。
ファイルサーバー統合管理ソフトウェア「NEC Information Assessment system(NIAS)」では、Boxにアップロードするファイルに個人情報が含まれていないかを事前に確認する機能を提供。さらに、NIASでオンプレミスのファイルサーバーの整理を行うことでBoxへのスムーズなデータ移行を支援する。
メールフィルタリングソフトウェア「Mission Critical Mail」では、送受信のメールから添付ファイルを外してBoxへ自動的にアップロード(PDF変換、zipなどのアーカイブ形式の展開可)し、アップロードしたファイルのBox上のURLをメール本文に自動付与して配送する機能を提供。これにより、Box利用時の利便性が高まるとともに、メールサーバーのディスク使用量を削減できる。
また、連携によりメール添付ファイルをBoxにアップロードすることで、標的型攻撃リスクのあるメール添付ファイルの参照を安全に行うことが可能になり、メール誤送信時にもBox上のファイルを後から削除できるため、情報漏えい対策も強化される。このソリューションは、Boxと連携する国内唯一のメールフィルタリング製品になるという。
プリンターや複合機の印刷運用を統合的に監視・制御する統合印刷管理ソフトウェアの「WebSAM PrintCenter V」では、Box上のドキュメントをクライアントにダウンロードせずに印刷可能にする。WebSAM PrintCenter V登録済みプリンターであれば、どこのプリンタ(マルチベンダー対応)からでも印刷が可能となり、マルチブラウザー対応によりタブレットやスマートフォンを利用した印刷操作も可能となる。
ルーター製品の「UNIVERGE IXシリーズ」では、企業の拠点間VPN接続とは別に、Box宛の通信を各拠点のインターネット回線から直接送信させることで、異なる経路に迂回(オフロード)させる機能を提供。これにより、Box導入後のセンター側の通信回線および通信機器の負荷増加を抑制できる。
また、NECでは、Boxを利用するエンドユーザー向けのヘルプデスクを開設。24時間365日対応をはじめ、日本語のほか、英語や中国語など多言語対応でのサポートを提供し、グローバル企業への導入を支援する。
各製品の価格(税別)は、BoxのBusiness Editionが1ユーザーあたり月額1800円から。連携製品は、WebSAM SECUREMASTERが500万円から、NEC Information Assessment System(NIAS)が100万円から、Mission Critical Mailが234万円から、WebSAM PrintCenter Vが208万円から、UNIVERGE IXシリーズが8万1000円から。NECでは、今後3年間で30億円の販売を目標とする。