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富士通、AIの具体的な活用シーンと対応するソリューションなどを示した17種のオファリングメニューを提供
2017年11月16日 13:09
富士通株式会社は16日、AIに関する技術・製品・サービス群を体系化した「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(以下、Zinrai)」の幅広い業種・業務での適用に向け、顧客の業務課題をもとに、AIの具体的な活用シーンと、それに対するZinraiの最適な技術・ソリューションおよび導入効果を示した、17種のオファリングメニューとして提供を開始した。
富士通では、2015年11月にAIの関連技術・製品・サービス群をZinraiとして体系化し、2017年4月からは「FUJITSU Cloud Service K5 Zinraiプラットフォームサービス」や「FUJITSU AIソリューション Zinraiディープラーニングシステム」などの製品・サービスを提供している。
同時に、顧客から多くのAI活用に関する要望やニーズを受け、顧客とともに共創活動や実証実験を進めてたが、製造や流通、金融などさまざま業種の顧客から「AIで何が実現できるのか?」「自社の課題がAIで解決できるのか?」「AIを適用するのにどれくらいのコスト、時間が掛かるのか?」といった声が多く寄せられ、顧客の中でAIの活用シーンがまだ具現化されていない状態にあることが分かったと説明。
こうした状況を受け、富士通ではAI活用に関する約600件の商談を通じて、特に要望の多い利用シーンを整理し、第一弾としてナレッジ活用、コールセンターなど7つの活用領域に分類した計17種のAI活用シーンを提示する。さらに、それらを実現できるZinraiの技術・製品・サービスを紹介し、導入効果や提供価格の目安も提示することで、顧客の最適なAI活用に向け、導入から実装・運用までを支援していく。
オファリングメニューの例としては、研究/開発において、関連文書をまとめて検索し、必要な情報の抜け、漏れを防止するという活用シーンにおいて、Zinraiの「専門分野別意味検索」が活用できるとしている。このケースでの価格の目安は、初期費用が1000万円から(導入検証まで)。
また、ディープラーニングによる製造品の異常検知の活用シーンでは、生産ラインを流れる製造品の異常検知作業の標準化・効率化を行うために、「FUJITSU Cloud Service K5 Zinraiプラットフォームサービス Zinraiディープラーニング」による画像認識の技術を活用して、正常品の画像だけを学習させ、欠陥品を自動的に検知するといった活用例を紹介している。このケースでの価格の目安は、導入前検証が200万円から、本番環境導入が個別見積もり。
富士通では、今後もZinraiの技術・製品・ソリューションを拡充していくとともに、より幅広い業種・業務での活用シーンを模索し、オファリングとして提示していくことで、顧客のデジタル革新を支援していくとしている。
また、オファリングメニューについては、11月17日に東京都中央区のベルサール東京日本橋で開催するイベント「Fujitsu Insight 2017~AI・IoTの最先端活用~」でも紹介する。