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富国生命、IBM Watson Explorerを給付金などの支払査定業務で活用

 富国生命保険相互会社(以下、富国生命)は26日、日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)の支援のもと、ビッグデータの探索・分析・可視化を行うソフトウェア「IBM Watson Explorer」を採用したと発表した。同製品を利用し、給付金などの支払査定業務に利用する「診断書査定自動コード化システム」を構築したとのことで、2017年1月より稼働を開始する。

 Watson Explorerを利用した「診断書査定自動コード化システム」は、診断書などから、疾病、災害、手術などとの判別・分類を自動で行ってコード化するもの。給付金等支払査定業務において、支払いまでの迅速化や業務の効率化を実現できるという。

 具体的には、給付金などの請求時、提出された診断書などに記載された傷病名、手術名を正しく認識し、該当するコードを提示することで人的査定を支援する。また、診断書の経過欄などに記載されたデータから、支払事由に該当するキーワードを抽出し、前後の文脈を判断して入退院日や手術日などの日付情報を自動抽出するなど、支払漏れを防止する機能も実装しているとのこと。

 なお、過去の支払査定の履歴を学習し、査定業務担当者の経験やノウハウを継承しているほか、導入後は担当者による最終的な査定結果を継続的に反映させることにより、さらに精度が向上するとしている。

 富国生命ではすでに、Watson Explorerをお客さまの声の分析に導入し、苦情分析、対応等に活用しており、今回は給付金などの支払査定業務に導入することで、査定業務の精度向上・効率化を図る考え。新システムの導入により、業務処理の負担を30%程度削減できると見込んでいる。

 また今後は、給付金などの支払査定の検証作業でも導入を予定しており、支払査定の精度を高めるために活用する意向だ。