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パナソニック、MVNO回線を用いたISDNマイグレーションサービス
マイグレーション用M2Mゲートウェイを開発
2016年9月5日 16:13
パナソニック株式会社は、MVNO回線を活用したISDNマイグレーションサービスを10月上旬より提供開始すると発表した。現行システムを生かしたまま、ISDNからIPネットワークへの移行を可能にするという。
NTT東日本・西日本が提供しているISDNサービスは、さまざまなサービスのバックボーンとして広く利用されているが、2020年以降にサービスが廃止される予定になっており、IPネットワークへのマイグレーションが検討されている。
そこでパナソニックでは、その移行に際して、システム変更のコストを抑えたい、用途に応じた最適な通信サービスを利用したいなど、ISDNの代替サービスのニーズが高まると考え、自社のMVNO回線と新開発の専用ゲートウェイを組み合わせた、ISDNマイグレーションサービスを提供することにしたという。
新たに開発されたISDNマイグレーション用M2Mゲートウェイは、電話回線モデムなど、ISDN現行システムへそのまま接続可能なインターフェイスを搭載しているため、システム変更のコストを抑制可能。具体的には、TAなどを取り外して現行端末とゲートウェイを直接シリアルポートで接続し、モデムエミュレート機能を利用してIPネットワークへのマイグレーションを実現するとした。
さらに、このゲートウェイはSIPサーバーの機能を搭載しており、各種VoIPサービスと連携してアナログ電話ポートや音声入出力ポートに接続する機器の音声通信を可能にしているので、アナログ電話ポートにモデムを接続すれば、VoIPを利用したみなし音声によるモデム通信も可能になっている。
費用面では、メタル回線によるISDNからMVNO回線に移行することにより、回線費用を約3分の1に削減できる点もメリット。2014年10月にMVNOサービス事業に参入したパナソニックは、自前で通信設備を保有し、通信帯域の制御と通信回線容量の管理を独自に行えるため、今回のサービスにおいても、低速、高速、小容量、大容量、上り優先、データシェアなど、個々の顧客に合わせたフレキシブルな回線プランを提供できるとしている。