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富士フィルム、LTO Ultrium 7を利用したコールドデータ用アーカイブストレージ
2016年6月1日 16:01
富士フイルム株式会社は1日、LTO Ultrium 7(以下、LTO 7)を利用したコールドデータ向けアーカイブストレージシステム「d:ternity(ディターニティ) オンサイト アーカイブ」を発表した。自社のLTO 7磁気テープと日本IBMのテープライブラリなどを組み合わせて製品化したという。
「d:ternity オンサイト アーカイブ」は、コールドデータの保存に適したアーカイブ用のストレージシステム。長期保存性に優れる富士フィルム独自の「バリウムフェライト(BaFe)磁性体」を用いたLTO 7と、テープドライブ「TS3200 テープライブラリー」、ディスクサーバー「Cisco UCS C240M4 LFF」、データ管理ソフト「IBM Spectrum Scale」「IBM Spectrum Archive Enterprise Edition」を組み合わせて提供する。
生成されたデータはディスクサーバーに一度保管され、使用頻度の低いデータは、容量あたりの保管コストがより低い磁気テープに自動的に記録される仕組み。データごとに適切な保管先が自動選択されるので、簡単かつ効率的にデータを管理できるとした。富士フィルムによれば、最大240TBの大容量ストレージシステムでありながら、HDDストレージのみで構成されたシステムと比べ、システム本体の価格を2分の1以下に抑えられているという。
また、オンプレミス環境でデータを管理できるため、秘匿性が高く外部に持ち出すことのできない研究開発データや個人情報などの保管にも適しているとのこと。さらに、データアーカイブサービス「d:ternity オフサイト アーカイブ」(注:サービス開始時の名称は「d:ternity」)とともに利用すると、データの簡単・効率的な長期保管と、データを外部保管して保管場所を分散化させることによる災害対策などのリスク管理を、同時に実現可能とした。
富士フィルムでは、大学・企業の研究部門、病院などの医療機関、映像・画像などの重要なコンテンツを扱う制作会社など、データの長期保管が必要な各業界のニーズに柔軟に対応できるとしている。