インタビュー

CDH 5で企業にHadoopのインフラを~米Cloudera CTO (プラットフォームの提供に今後も注力)

プラットフォームの提供に今後も注力

――ClouderaはHadoopというプラットフォームを提供していますが、今後重要になってくるのは分析するためのツールだと思うのですが。Cloudera自体が、分析ツールの分野へ参入していくことは考えていますか?

 Clouderaとしては、プラットフォームを提供することに注力しています。各種の分析ツールに関しては、それぞれの企業が得意な分析ツールをリリースしています。ただ、EDHというコンセプトに従って、多くの企業が分析ツールを提供しやすいようなインフラを構築したいと思っています。ビッグデータのアプリストアを提供するためのインフラを構築したと考えているのです。

CDHをプラットフォームにして、多くのサードパーティが、さまざまなツールを提供できるようにしていく。スマートフォンのアプリストアのように、企業が必要なツールを簡単にインストールして使える環境を目指す

――Clouderaは、CDH 5をリリースされましたが、今後CDHをどのように進化させていかれますか?

 CDH 5をリリースしたことで、機能に関しては一段落といったところです。現状では、CDH 5をβ版から製品版にするために、システムの安定性向上やバグの修正など、地道な作業を行っていますし、企業が必要とされるセキュリティや可用性に対しては、必要な機能を追加するなど、機能をアップしていく予定です。

 また先ほども申し上げましたが、SASなどのサードパーティの分析ツールが簡単にインストールできるように、アプリストアのインフラを整えていきます。

 なお、2~3年後には、Hadoopにとって大きなターニングポイントになる機能を出したいと思って、現在内々に作業を進めています。これについては、まだ内緒なので、その頃を楽しみにしてください。個人的にエキサイティングな機能だと思っています。

将来の情報アーキテクチャとしては、EDHの元に、データベースやファイル、ログなどのさまざまなデータが集まり、EDHを経由して、データウェアハウスやオンラインサービスなどが提供される。未来の企業では、すべてのデータが企業の中心におかれる

山本 雅史