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ClouderaがIntelと提携した理由は、“パーベイシブ分析の実現” (エンタープライズデータハブ)
Cloudera World Tokyo 2014基調講演
(2014/11/6 14:35)
データを1つに集約する「エンタープライズデータハブ」
米ClouderaのCOOであるカーク・ダン氏は「Big Data Trends」と題して、Hadoopによるビッグデータ処理の事例や、イベントのテーマでもある「エンタープライズデータハブ」について語った。
ダン氏は冒頭で「“ビッグデータ”は新しいアイデアではない」と断言。昔から、保険業者はリスクを計算し、航空会社はいかに席を埋めるか工夫し、製造業は生産を効率化してきたと指摘して、「違うのはツール。そこでClouderaはHadoopのディストリビューションにより新しい機会を生み出している」と語った。
氏は、さまざまな業界でビッグデータ分析の可能性があるという。例えば、保険会社が自動車のドライバーのパターンを把握して保険料に反映することや、医療では医師の診断のときだけでなく普段の状況をモニタリングして異状を知ることなどをダン氏例に挙げた。
具体例としては、小売業者が駐車場の駐車台数をモニタリングして客数を推測している例や、農業で土壌を分析して穀物の収穫量アップにつなげようとしている例、病気の子供のデータを継続的にモニタリングして健康につなげる例などが紹介された。
「そのためには、データについて包括的なビューが必要だ」とダン氏は主張した。これまでは、例えば1人のドライバーについて、自動車販売や銀行預金、ローン、保険など、さまざまなビジネスがそれぞれデータを持ち、リスクを計算していた。それに対してダン氏は新しいモデルとして、統合した1つのデータをもとにそれぞれ計算を適用するという形を提示。「このモデルによって包括的なビューが得られる」と語った。
これがClouderaのいう「エンタープライズデータハブ」のビジョンだ。このモデルは3つの層に分かれる。従来型を含むさまざまなデータを、エンタープライズデータハブが統合することで、さまざまな人がデータにアクセスするというものだ。
ダン氏は最後に、ビッグデータを利用して成功している企業の例を図示した。この図では、金融やライフサイエンス、メディア、小売りなど、さまざまな業界の企業が挙げられている。これをもとに氏は「ビッグデータはもはや研究テーマではなく、ビジネス戦略となっている」と説明。さらに「ClouderaはHadoopで6年以上活動して市場を熟知している」と、自社をアピールした。