クラウド・仮想化ソリューションが集結、「Citrix iForum 2012 Japan」

日本HP、アイネット、日商エレなどさまざまなパートナーが製品を展示


 7月17日~18日にザ・プリンス パークタワー東京にて、Citrix iForum 2012 Japanが開催されている。本イベントでは、クラウド環境や仮想化環境に関する講演やブースの展示が行われている。ここでは、ブース展示からいくつかピックアップしてご紹介する。

 

Windowsアプリケーションのスマフォ対応

 アイネットのブースでは、シトリックス モバイルアプリケーション開発コンテストでグランプリを受賞したMapdemicが紹介されていた。

 Mapdemicは、WindowsアプリケーションをiPhoneやAndroidなどのスマートフォン端末で利用できるようにマイグレーションさせるサービスだ。ブースでは生産管理のアプリケーションのデモンストレーションが行われていた。

 また、DaaSクラウドサービスであるVIDAASと組み合わせ、データをデータセンターで管理することで、現在のスマートフォン端末をシンクライアントの端末のように利用でき、セキュリティや安全性が高まるとのことだ。


シトリックス モバイルアプリケーション開発コンテストでグランプリを受賞したMapdemicDaaSクラウドサービスであるVIDAAS

 

ディスプレイ一体型シンクライアントとデスクトップクライアント

 日本ヒューレット・パッカードのブースでは、LANケーブルから電力を供給(PoE給電)して利用できるディスプレイ一体型シンクライアントt410 AiOが展示されていた。ディスプレイのみであるため、スペースを取らない点や低い消費電力などが特徴だ。また仮想化環境としては、CitrixやVMware、RDPなどのプロトコルに対応している。

 隣では、パフォーマンスを重視したデスクトップシンクライアントt610を使ったディアルディスプレイのデモが行われていた。同社ではデスクトップシンクライアントとして、現行のt5570の後継となる製品のリリースも予定している。これはt610よりも低価格で提供され、大規模導入をメインとした端末となるそうだ。


ディスプレイ一体型シンクライアントt410 AiO

 

高品質動画も再生できるシンクライアント

 NComputingのブースではCitrix HDX対応SoCを搭載したシンクライアントである、N400やN500を使った動画再生のデモが行われていた。N500ではフルHD 1080pビデオなど、高品質な動画再生ができることが特徴である。

 低コストで導入できることから、中小企業向けの製品となる。また、端末の導入支援は日商エレクトロニクスなどいくつかの代理店が行っている。


Citrix HDX対応のシンクライアントであるN400やN500

 

デスクトップ仮想化ソリューションVDI-in-a-boxとXenDesktop

 ダイヤモンドスポンサーである日商エレクトロニクスのブースでは、オールインワンタイプのVDI(仮想デスクトップ)ソリューションであるCtrix VDI-in-a-boxが紹介されていた。

 Ctrix VDI-in-a-boxは低コストで導入でき仮想化デスクトップソリューションで、中小企業向けのサービスとなる。現在はアカデミアの分野で導入が進んでいるそうだ。
また、隣ではデスクトップ仮想化ソリューションであるCitrix XenDesktopが紹介されていた。中小企業向けに簡略化されたVDI-in-a-boxに比べて、柔軟に導入ができることから、さまざまな企業の仮想化ニーズに応えられる。

 ブースでは、XenDesktopにNetScalerを組み合わせ、サードパーティ製の認証連携ソリューションによりセキュリティレベルを強化することで、今後求められるセキュアなモバイル環境への対応について紹介されていた。


Citrix VDI-in-a-boxの紹介XenDesktopの紹介

 

ベンダーロックインされないオープンなクラウドソリューションNissho-Blocks

 また日商エレクトロニクスのブースでは、先日発表があったオープンハイブリッドクラウドソリューションNissho-Blocksが紹介されていた。Nissho-Blocksではさまざまなラインアップが用意される予定では、その一例として、Citrix NetScaler(ロードバランサー)、Citrix CloudPlatform(CloudStack:クラウド管理ソフト)、Juniper SRXシリーズ(サービスゲートウェイ)による連携デモが行われていた。

 豊富なソリューションを扱っている日商エレクトロニクスでは、ベンダーロックインされないシステム提供ができるとのことで、現在はIaaS基盤とVDI基盤が提供されているが、顧客のニーズに応じてラインアップを拡充する予定という。

 なお、ブースで実機が展示されている、NASやSANを使わずにクラウド・仮想化環境を構築できるアプライアンス製品Nutanix Complete Clusterも、この有力なコンポーネントの1つである。

 共有ストレージの排除や省スペースによるコスト削減に加え、スケールアウトもしやすく、ストレージの設計や管理がしやすいシンプルな設計なのが特徴だ。現在、アカデミアの分野で導入事例があるとのこと。


仮想化基盤アプライアンスNutanix Complete ClusterCitrix NetScaler(ロードバランサー)、Citrix CloudPlatform(CloudStack:クラウド管理ソフト)、Juniper SRXシリーズ(サービスゲートウェイ)によるデモ
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