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ヤマハ、レイヤ3スイッチや「RTX810」の後継ルータを参考出品
Interop Tokyo 2017展示会場レポート
2017年6月9日 06:00
最先端ネットワーク技術・製品のイベント「Interop Tokyo 2017」が、6月7日から9日まで幕張メッセで開催されている。
ヤマハのブースでは、ルータ製品RTX810の後継機種や、同社初となるレイヤ3(L3)スイッチなどを参考出展している。また、今月発表した電話帳サーバーや、RTX1210の機能強化なども展示している。
ブースは「つなぐ」「見える」「聞こえる」の3つのソリューションごとに分かれている。「つなぐ」は接続、「見える」は監視やネットワーク可視化、「聞こえる」はVoIPやリモート会議のソリューションだ。
RTX810後継ルータやL3スイッチなど参考出展
「つなぐ」のコーナーには、RTX810の後継にあたる次期ルータ製品「X17」(コード名)が展示されている。ファンレスのまま金属筐体となり、RTX1210世代の製品となる。サイズやインターフェイス、設定はRTX810と完全互換だが、USBのシリアルコンソールに対応した。処理能力は現代のものに向上している。
また、クラウド型ネットワーク統合管理のYNO(Yamaha Network Organizer)に対応したほか、AWSとのVPN接続をGUIから設定できるなど、クラウドサービス対応を強化する。クラウドとのVPN接続に対応するために、VPNの帯域も増やす予定だという。
X17の隣には、スイッチの次期製品「X18」(コード名)も展示されている。このうち、「X18-R」は同社初となるL3スイッチ製品だ。8ポート、24ポート、48ポートの3機種からなり、8ポートモデルはSFP、24・48ポートモデルはSFP+のポートも備える。これまでは、ヤマハルータで拠点間をつなぎ、ヤマハのL2スイッチを使ってネットワークを統合管理をしているような事例でも、L3スイッチが必要な場合は他社製品を組み合わせる必要があった。ヤマハでL3スイッチをラインアップに加えることで、オールヤマハでネットワークを構成し、統合管理できるようになった。
また「X18-P」は、PoE対応のインテリジェントL2スイッチだ。8ポート、16ポート、24ポートの3機種からなり、8・16ポートモデルはSFP、24ポートモデルはSFP+のポートも備える。
そのほか、RTX1210は6月のアップデートで、多拠点間のマルチポイントトンネルや、AWSとのかんたんVPN接続に対応した。このマルチポイントトンネルについても展示している。
監視カメラを監視する
「見える」のコーナーでは、監視やネットワーク可視化のソリューションを展示している。以前からある、ヤマハのスイッチとルータでネットワークを可視化する「LANマップ」の機能は、L2TPによってVPN接続した先のネットワーク可視化に対応した。
また、クラウド型ネットワーク統合管理サービスの「YNO」(Yamaha Network Organizer)も、このコーナーで紹介されている。
少し変わった展示が、「監視カメラを監視する」ソリューションだ。PoE対応のノンインテリジェントL2スイッチ「SWX2100-10PoE」などにPoE受電対応の監視カメラをつなぎ、PCソフト「Lan Monitor」とLuaスクリプトを使って、監視カメラを死活監視する。そして、監視カメラがダウンしていたときには、PoE給電を一度オフにしてオンにしなおすことで再起動する。
このソリューションは、「Best of Show Award」の「エンタープライズ/SMBネットワーキング」部門で準グランプリを受賞した。なお、グランプリは該当なしとなっている。
Best of Show Awardでは、「モバイル&ワイヤレス」部門でも、無線LANアクセスポイント 「WLX402」が準グランプリを受賞している。こちらも、グランプリは該当なしとなっている。
内線VoIPソリューションや、ビデオ対応スピーカーマイク
「聞こえる」のコーナーでは、6月に発表された電話帳サーバー新機種「YSL-V810」を含む内線VoIPソリューションを展示している。すでに提供を終了している電話帳サーバー「RTV01」の後継製品であり、RTX810をハードウェアとして利用する。RTX810やNVR510などと組み合わせることで、拠点間をつなぐ内線VoIPを作り、電話番号を集中管理できる。
また、Web会議向けビデオ/サウンドシステム「CS-700シリーズ」も展示している。ヤマハが以前から手がけている会議用スピーカーマイクに加えてカメラにも対応した製品だ。ハドル会議(ぱっと集まるミーティング)を想定し、PCに接続して利用する。