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AI出遅れのApple モノづくり出身新CEOに託した賭け
2026年9月7日 11:56
ハード出身のCEOという選択
激しいAIの大波の中で、Appleのかじ取りを行うことになったのがTernus氏(51歳)だ。同氏は2001年にAppleに入社し、Macの設計でキャリアを始め、iPad、AirPods、iPhoneの開発を経て、2021年からはハード部門を統括してきた。
Bloomberg BusinessweekはTernus氏がAIとどう向き合ってきたかを示すエピソードを紹介している。ハード責任者としての最後の仕事の一つとして、同氏は社内向けのAIプラットフォームを導入した。デバイスの信頼性を高めるため、テスト工程を効率化するというものだ。
全社集会でTernus氏は「これまで以上に難しい問題を解決できるようになる」と述べ、AIを通じて過去の製品開発で得た教訓を、いま開発中の製品にも生かせるとの考えを示したという。
Ternus CEOは外部の目にどう映っているのだろう。
資産運用サービスD.A. Davidson & Co.のGil Luria氏は、折りたたみ端末やグラス型端末、VR端末、AIピンといった新しいハードウェアへの注力を示すものだと分析している(Reuters)。英調査会社PP ForesightのCEO、Paolo Pescatore氏は、今回の交代は「破壊ではなく継続を示すもの」と述べ、「製品とハードウェアで深い専門性を持つ長年の幹部にバトンが渡った」と評している(Mobile World Live)。
またIDCでクライアントデバイス担当バイスプレジデントを務めるFrancisco Jeronimo氏はさらに踏み込み、「Appleは消費者向けAIという高速道路の通行料徴収者にすぎない」と述べたうえで、Ternus氏はAI戦略を軌道に乗せ、収益化に集中する必要があると指摘している(Yahoo Finance)。
モノづくり出身のTernus氏の使命は、AIを「技術」としてではなく、Apple製品というモノに落とし込むことだと言えそうだ。