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PC事業とエンタープライズ事業へ、分社するHPの行方は
(2014/10/14 11:30)
分社化と多角化
HPの分社化計画発表の前後、ハイテク業界では大型の分社化が2件発表された。一つはWhitman氏がかつて率いたeBayで、子会社だったPayPalを独立させる。もう一つはSymantecで、セキュリティと情報マネジメントの2事業を独立した2つの企業に分ける。
The Economistはこのトレンドを取り上げ、HPやeBayのように分社化して、それぞれの分野で上位を目指す動きと対照的に、FacebookのWhatsApp買収、GoogleのNestLabs買収、AppleのBeats買収など、買収で新しい事業を取り込んで多角化する動きがあることを指摘する。
「多様化は、上り調子にあるハイテクのスター企業のみが成し遂げられるものということをHPの分社化は示している」という。そして、複合企業という悪いイメージがつき始めるや、解体して特化した企業に分社するというのがパターンだという。またThe Economistは、分社化が予想される企業として、MicrosoftとYahoo!を挙げている。
HPは、Bill Hewlett氏とDave Packard氏の2人が1939年にガレージで始めた会社であり、シリコンバレーの象徴でもあった。そのHPの状況を感傷をもって見る人も多い。他方、今年に入って、MicrosoftのCEO交代があり、最近ではOracle創業者のLarry Ellison氏が35年務めたCEO退任するとの発表もあった。IT産業をけん引し、一時代を築いてきた企業の再挑戦と、成功した新興企業の巨大化が目立っている。