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OpenAI/Microsoft、Googleと提携 Oracleのクラウド拡大戦略

Google Cloud上でOracleデータベースが動く

 「提携で明らかになったのは、OpenAIが需要に応じてChatGPTのサービス障害を防ぐために、Microsoftが提供できる以上の計算資源を必要とすることだ」。The Vergeは、こう分析している。

 同時に、Oracleとの取引がどのように見えるのかにOpenAIが配慮していることも指摘し、OpenAIが、「Microsoftと結んでいる戦略的クラウド関係に変更はない」とXに投稿したことも付け加えた。

 OpenAIは「OCIとの提携によって、OCIインフラ上のAzure AIプラットフォームを推論など他のニーズに振り向けられるようになる。フロンティアモデル(既存モデルを超える先端の大規模機械学習モデル)の事前学習は、今後もすべてMicrosoftとの提携で構築したスーパーコンピューターで行う」と説明している。

 そして同じ6月11日、OracleはGoogle Cloudとの提携も発表した。Google CloudはOCIデータベースサービスと、Oracleとの高速ネットワークによる相互接続を提供し、両社のクラウドを組み合わせて利用できるようにする。日本を含む11リージョンで提供し、データ転送料はかからない。

 さらに、2024年後半には「Oracle Database@Google Cloud」として、OCI上で実行されているOracleデータベースサービスに直接アクセス可能にする予定だ。Oracleは同様の提携を2023年秋にMicrosoftとの間で発表済みで、Googleは2社目となる。Google Cloudにとって「アプリケーションの移行とモダナイズを加速させる」ものになるという。

 Oracleにとっては、OpenAI、Microsoft、Google Cloudとの提携はどのような意味を持つのだろう。