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大手もベンチャーも続々参戦 短編動画投稿サービスの活況

中国からはTenCentが支援する「Kuaishou」

 TikTokの運営会社ByteDanceを擁する中国でも、大きな動きがあった。「Kuaishou(快手)」を運営するKuaishou Technologyが、香港証券取引所でIPO(新規株式公開)したのだ。

 Kuaishou Technologyは北京に本拠を置くベンチャー企業で2004年の設立。GoogleやBaidu(百度)で経験を積んだSu Hua氏らが創業した会社で、GIFの共有サービスから短編動画とストリーミングにシフトした歴史を持つ。2017年に“BAT”の一角TenCentの出資を受けて注目を集めた。

 Kuaishouは2020年8月の発表で、2019年6月から1年間で41.5%成長し、デイリーアクティブユーザー(DAU)が3億人に達したとしている。

 Wall Street Journalによると、中国では3億5000万人がKuaishouを使っており「Douyin(TikTokの中国国内版)」と並ぶ人気。世界2番目のプラットフォームになっている。ユーザーは日平均で1時間30分近い長時間滞在をしているという。

 Kuaishouは2月5日に株式公開するや、公開価格の3倍近くを付けた。時価総額も上がり、South China Morning Postは、「創業10年にして黒字転換していない企業の価値が、1兆2300億香港ドル(約1580億ドル)と評価された」と報じている。