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Microsoft参入に対抗 「CPaaS」のTwilioの賭け

CDPのSegmentを32億ドルで買収

 Twilioは10月12日、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)のSegmentを買収することで合意したと発表した。買収金額は32億ドルで、CPaaSの市場規模だけから考えると、非常に高く見える。

 CDPは、Webサイトやアプリなどから顧客データを収集して、追跡・管理するプラットフォームだ。各システムでバラバラに顧客データを持つのではなく、統合することで顧客に合わせた販促や、顧客管理などが可能になり、データマーケティングで注目されている。

 CDP市場にはSalesforce、Treasuredata、Adobe Systemsなどがおり、10月にはSAPも最新のCDPとして「SAP Customer Data Platform」を発表している。

 Segmentは2012年創業のCDP専業ベンダーで、従業員約570人。Wall Street Journalによると顧客数は2万で、直近の投資ラウンド(2019年4月)での評価額は15億ドルだったという。買収は2020年内完了の見込みだ。

 Segmentの共同創業者兼CEO、Peter Reinhardt氏は、Segmentが得意とする顧客の理解とTwilioが実現する顧客リーチが合わさることが、競争優位性につながる、と取引の意味を説明している。

 「Twilioは世界をリードする顧客エンゲージプラットフォームを構築するというビジョンを掲げており、われわれもこれを信じている」(Reinhardt氏)という。発表を受けてTwilioの株価は7.2%上昇。上場来高値をつけた。さらなる成長への期待を受けたものだ。

 新型コロナで急成長したコミュニケーションプラットフォームの戦いは、データマーケティングと結びついて、次のステップに進むようだ。