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AppleのAR/VR戦略に注目 2兆ドル企業の次の一手

AR/VR市場の救世主となるか

 AppleがAR/VR分野でどんなことをやろうとしているのか。VentureBeatは「Spacesの買収は大きなモザイクの1つのタイルに過ぎない」と分析している。

 VentureBeatは「(Appleが興味を持っているのは)Terminator:SalvationのようなVR体験ではない」とみる。その上で「AppleのMemojiアバターの代わりに3Dモデルが登場し、iPadやiPhone上でZoomのバーチャル教室で授業する」という可能性を指摘している。

 さらに、買収で集めた“タイル”を組み合わせて、ハードウェア、ソフトウェア、サービスを統合するAppleの強みを生かせるのではないかと続ける。

 例えば、第1世代、第2世代までハードウェアの成功を支えるためのAR/VRのアプリケーションをAppleが作成し、その後は“Reality App Store”としてサードパーティのアプリによるエコシステム構築するといったやり方だ。

 VentureBeatは「ミックスリアリティでのAppleの興味は、単に市場にメガネを投入することではない」と言う。そして、これはFacebookのOculusがハードウェア中心なのと対照的だとする。Diceも、AppleのAR/VRプロジェクトで開発者の支持は不可欠と指摘する。

 AR/VRは巨大サービス市場になるとの期待を集めながら、なかなかニッチを抜け出せていない。実際、ようやく広がりを見せてきた施設型VRゲーム市場は、新型コロナの打撃を受け、香港Sandbox VRの米国子会社など、倒産も発生しているという。

 「(コロナ収束後に)VRアーケードが再生するかは、コンシューマーの行動の変化とVRの受け入れにかかっている」とTechCrunchは述べている。そこで、Appleはどのような動きを見せるのだろうか――。