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遅すぎた死? AdobeがFlashを2020年に終了へ

「Flashはインターネットの歴史」

 Flashは1996年に登場し、2005年にMacromediaを買収したAdobeのものとなった。以来、多くのゲーム、教育コンテンツ、そして広告に用いられた。その終了については、セキュリティなどの面から適切な措置として評価する意見が多い。一方で、何らかの形での存続を求める声もある。

 Web開発者のJuha Lindstedt氏はFlashのオープンソース化を陳情する署名運動をWeb上で展開している。「Flashはインターネットの歴史において重要な技術であり、Flashを殺すと将来の世代が過去にアクセスできなくなる」とLindstedt氏は主張。オープンソースにすることで、Flashプロジェクトを安全に生かし続けることができる、と説明している。

 この提案に対しては、「いや、もうFlashは処分していい」という意見もあれば、「Flashは嫌いだが、オープンソースにするアイデアには賛成だ。(コードをオープンにすることの)リスクはブラウザにであってFlashではない」という意見もある。

 元Adobeの社員だったと名乗る人物は「自分が知っているプロダクトマネージャーは、Flash Playerをオープンソースにしたいと思うはずだ。問題はオープンソースにしたいかどうかではなく、サードパーティのコードがたくさん含まれていることだ」と現実的とも思える意見を書き込んでいる。

 Lindstedt氏の動きを紹介したGizmodoは、Flashの.SWFフォーマットを動かすことができるスタンドアロンのエミュレーターを構築する方法に一票を投じている。

 死を宣告されたFlashは、第二の人生を歩むことができるだろうか――。