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次はPowerにハイパーコンバージドインフラ、NutanixとIBMの提携

Powerの減少を食い止められるか

 Nutanixは多くのハードウェアベンダーと提携してきたが、Powerシステムへの採用には特別な意味がある。「初の非Intelベース」システムであることで、IBM側もテコ入れとして期待する点だ。Powerは高度で大規模な処理が得意だが、一方で高コストなどから販売減が続いている。

 NutanixのCEO、Dheeraj Pandey氏は声明で、PowerシステムでHCIを構築可能にすることで、「顧客は、パブリッククラウドのような体験をオンプレミスインフラで実現できる」と、そのメリットを売り込んでいる。

 一方、SiliconANGLEは、Powerが顧客の中核業務アプリケーションと密に結合され、クラウドのような弾力性を持たない点が弱点になっていると指摘する。また、The Registerも「(弾力性を得られなければ)ユーザーはプラットフォームから移行を考えるだろう」と指摘し、Nutanixとの提携がユーザーをつなぎ止める策であると分析する。

 具体的なターゲットはどうだろう。CRNは、Powerシステム上でLinuxを動かしたいというニーズが増えていると伝えており、Nutanixのシニアディレクターの「フォーカスしているのは、Powerベースのサーバ全般ではなく、Linux環境を使うためのPowerベースサーバだ」との言葉を引用している。

 さらに、AIXやSystem iのワークロードに対するPowerサーバの販売台数は減少しているが、Linuxについては急速に成長しているという。