Windows Server 2012研究所
クラウドOSビジョンを具体化するWindows Server 2012 R2とSystem Center 2012 R2
(2013/12/3 06:00)
10月から、Windows 8.1のリリースに合わせるようにWindows Server 2012 R2の提供が開始されたが、11月に入り、日本マイクロソフトがWindows Server 2012 R2やSystem Center 2012 R2に関する記者発表会を行った。今回は、この記者発表会の資料を基にMicrosoftのサーバー/クラウドに関する考え方をひもといていこう。
クラウドOSビジョンって何?
Microsoftが、Windows Server 2012をリリースした時から言い始めたのが「クラウドOSビジョン」というキーワードだ。
クラウドOSビジョンは、サーバー環境をオンプレミスやクラウドと分けるのではなく、一貫した環境(ハイブリッドクラウド)として考えるモノだ。
その中でも、オンプレミスやクラウドで動かすOSや管理環境を、それぞれ独自のOSや管理環境を使用するのではなく、オンプレミスで使用しているOSや管理環境をシームレスにクラウドに移行できるようにする、といったことを特徴として掲げている。
Microsoftでは、このようなハイブリッドなコンピューティング環境を実現するために、Windows ServerやSystem Center、クラウドサービスのWindows Azureを一歩ずつ改良してきた。その中心となるWindows Server 2012 R2とSystem Center 2012 R2は、オンプレミスとクラウド間でシームレスに運用・管理ができる基盤といっていいだろう。
さまざまなクラウドサービスや管理ソフトウェアなどを見る機会があるが、Microsoftが「クラウドOSビジョン」で掲げているものほどシームレスな環境はあまりない。ただし、Microsoftが対象とするクラウドサービスは自社のWindows Azureとなる。このため、フルオープンなビジョンとはいいにくい。