クラウド&データセンター完全ガイド:特集
デジタルディスラプションはITインフラから――先進企業が語る「創造的破壊の起こし方」
デジタルビジネスを駆動するデータセンター[Part3]
2016年12月21日 00:00
企業が遅かれ早かれ向かう必要のある、ビジネスのデジタル化(Digitalization)。それを支えるICTは、これまでにはなかった概念やアプローチが求められている。なかでも、膨大多種なデータの格納・管理・通信を司るデータセンターやネットワーク基盤について根本からの刷新が不可避だ。ここでは「デジタルディスラプション(Digital Disruption)」をテーマに掲げたコンファレンス「ジャパンピアリングフォーラム2016」で語られた内容からポイントを探ってみたい。
フェイスブック幹部自らがOCP準拠データセンターを紹介
「デジタルディスラプションは、日本語では、デジタルによる創造的破壊といった訳がなされるが、これは、デジタル化とネットワーク化によって今起きている大きな変化の総称だととらえられる」。エクイニクス・ジャパンの代表取締役、古田敬氏(写真1)は主催者挨拶の冒頭、デジタルディスラプションの意味するところをこう説明し、各セッションを通じて、大きな変化の最中で起こっている具体例を示したいと語った。
最初に登壇したのは、米フェイスブック(Facebook)APAC地域インフラストラクチャ担当のヨンスク・チョイ(Yongsuk Choi)氏だ(写真2)。毎月指数関数的に増加するアカウント数に追従すべく、インフラの強化・拡張は同社の重点テーマの1つとなっている。
フェイスブックのデータセンター(写真3)と言えば、同社が主導するOCP(Open Compute Project)のリファレンスとして有名だ。OPCは、同社が運用管理側の視点で独自に設計したサーバー、電源、電源バックアップシステムを用いることで、従来と比較して38%の電力削減を達成し、その成果を公開することで2011年に始まった次世代のデータセンター標準仕様プロジェクトだ。
フェイスブックは現在、コロケーションと自社建設を含めて米国7カ所、欧州2カ所で稼働している。サーバールームに所狭しと並ぶIT機器は、一部、ITベンダーの市販ハードウェアも使っていたが、新しいデータセンターでは、OCP準拠のハードウェアが100%となっている。
チョイ氏は、オレゴン州プラインビルのデータセンターに備わる外気を利用した最新の空調システムをスライドの写真と共に紹介した。同社は、ロケーションによって違いはあるが、外気とサーバー排熱を混合した空調システムを標準として採用している。
アイルのキャッピングは、ホットアイル側を封じ込める方式だ。中で作業するスタッフにはやさしい環境ではないが、最も効率がよいという。廊下に設置されたファンで加圧し、上昇した暖気は外へ排出する。ダクトはなく、マシンルーム内でファンは稼働していない。これが、OCPハードウェアを使った場合の典型的な冷却技術だ。
環境数値は、PUE1.09、WUE(WaterUsage Eff ectiveness:水利用効率)0.18で、「PUE値は以前もっとよかったが、水の使用効率との兼ね合いで若干悪くなっている」(チョイ氏)という。それでも、最大の問題は電力変換効率の仕組みでパワーロスの最小化に成功しているため、一般的なデータセンターよりもはるかに高効率だ(写真4)。
「オープンソースのハードウェアで業界全体に貢献する」
チョイ氏によると、OCPの取り組みにおいて、フェイスブックがハードウェア市場を掌握し、ハードウェアビジネスもやりたいのだと考える向きもあるという。それは大きな誤解だとして、チョイ氏は語気を強めてこう語った。
「OCPの仕様はオープンソースのハードウェアとしてだれでも採用することができる。我々の目的は、市場の掌握ではなく、業界全体に貢献することが目的だ」。同氏は、OCP準拠ハードウェアの成果として、24%の低価格や1人のエンジニアが管理可能なサーバーの台数が2万8,000台になったことも紹介した。現在は財団が設立され、創立メンバーにはゴールドマンサックスやインテルなどのグローバル企業が名を連ねている。
ネットワークの面では、クラスタコアスイッチがあり、コネクティビティがロケーションに依存していたことが課題だったという。2016年にはファブリックでの展開により、新しいネットワークトポロジーを採用。すべてのデータセンターが接続され、どこにサーバーを追加するのも自由になった。
チョイ氏の説明から、OCPは確かにハードウェア市場にディスラプションを起こしていることが分かる。ただし現状では、既存の環境にOCPハードウェアを適用し、効率向上に成功している企業は、フェイスブック以外ではまだわずかだ。
「重ねて言うが業界全体のためのプロジェクトであり、フェイスブックのためだけに推奨しているわけではない」とチョイ氏はもう一度強調し、データセンターの容量は巨大で、今後もさらに増加するので、いかにスケールダウンするかが重要になるとした。そこで、「ハブ&スポークトポロジーのマイクロデータセンターが重要になるだろう」とも語った。
OCPのほかにも、フェイスブックの最新の取り組みがいくつか紹介された。1つは、世界中にインターネット接続を届けるための全翼ドローン「Aquila」(写真5)だ。ソーラーパネルから得た電力で3カ月間飛行可能とのことで、ファイバが来ていない開発途上国へインターネット接続を提供する。2016年6月にテスト飛行を行い、無事に成功したという。
また、都会の人口密集地に向けた無線技術の「Terragraph」や、人口密度が低い地域で電波を最大化するための「ARIES」といった、地上に基地局を設置する無線接続についても開発を続けている。
さらに、VR(Virtual Reality:仮想現実)の世界にも踏み込んでおり、2014年3月には、VRヘッドセットの「Oculus Rift」の開発元を買収している。「こうしたVRのデバイスで大量のデータを収集できる。フェイスブックにとって大きな収益機会が生まれる」とチョイ氏は語った(写真6)。
企業のIoT活用の“とっかかり”を用意するソラコム
続いて登壇したのは、2015年創業、IoT(Internet of Things)に特化したスタートアップベンチャーのソラコムだ。最高技術責任者で工学博士の安川健太氏(写真7)は、「いろいろなプレーヤーにIoTの世界に参入してもらいたいということを狙って、プラットフォームをサービスとして提供している」と説明した。
IoTでは、センサーなどさまざまなデバイスがインターネットに繋がるが、個々のデバイスにはリソース、バッテリー、ネットワーク接続に制限がある。また、セキュリティも課題だ。そこでソラコムは、デバイスにインテリジェンスを持たせるのではなく、接続先のクラウド側から機能を提供するという考え方でサービスを構築した。それが、2015年9月日に発表した「SORACOM」で、第1弾となる「SORACOMAir」(図1)である。
ソラコムがSORACOM Airで提供するのは、NTTドコモの回線を利用したMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)のSIMカードで、スタートアップ企業にも使いやすい従量課金サービスとなっている。
プラットフォームはAWS上に構築される。IoTでは大量のデバイスを扱うので、それらの管理用Webコンソールも提供する。管理用APIを提供して、ユーザーがプログラムから回線を管理できる仕組みも用意しているほか、さまざまな付加サービスも提供する。
AWS上のSORACOM AirとNTTドコモの交換局は専用線で接続されているためセキュアだが、利用者のサーバーがインターネットの先にある場合は暗号化や認証が必要になる。一般的には、デバイスとサーバーの間をエンドツーエンドで安全なチャネルを張るが、小さなセンサーや省電力なゲートウェイには荷が重い。
この問題を解決するのが「SORACOM Beam」だ。これはソラコム側でプロキシのエンドポイントを用意し、デバイスからの平文HTTPデータをHTTPSで外部サーバーに送り直す仕組みを持つ。また、UDPパケットのペイロードをHTTPSで送り直す機能も提供している。デバイス側の暗号化負荷を下げ、本当に必要なペイロード部分だけ送ることでデータ通信量も削減できる。実装の繁雑さの低減やバッテリー消費の観点でも効果がある。さらに、データの送り先を簡単に設定変更可能だ。
ユニークなIoT活用事例が次々登場
ソラコムのサービス投入姿勢は貪欲だ。「次に、ユーザー企業のインターネットに出ない、閉じたIoTシステムは作れないのかという要望が出てきたので、『SORACOM Canal』が生まれた」と安川氏。SORACOMはAWS上のサービスなので、システムをAWS上に構築しているユーザー企業は、AWSの仕組みを利用してプライベートピアリングを行える。
AWS以外のクラウドや物理データセンターの場合には「SORACOM Direct/Door」(図2)がある。オンプレミスのシステムやプライベートクラウドと接続するのがDirect、専用線の代わりにVPNを使うのがDoorである。
さらには、Canal/Directを使った閉域網接続の上にVXLANでL2トンネルを張り、サーバーとデバイスが1つの大きな仮想サブネットとして扱える「SORACOM Gate」もリリースした(お気づきの方もおられると思うが、サービス名がアルファベット順になっている)。
セッションでは、ユニークな導入事例も紹介された。放射線情報のオープンマップや顧客分析に使うセンシング、太陽光発電や宅配ボックスの遠隔監視、クラウド側から監視カメラにセキュアにアクセスするシステムといった事例が紹介された。
「どの顧客も、SORACOMの強みであるモビリティをうまく生かしていると思う。バスのロケーションシステムや、工事現場の施工支援など、無線LANの調達が難しいシーンでの活用が目立っている」と安川氏。なお、同氏によれば、IoTにフォーカスしたサービスではあるが、業務システムでの活用も活発になってきたという。
また、グローバル対応や3G/LTE以外のネットワーク対応も始まっている。安川氏は、家畜(牛)の行動範囲可視化で使われているLoRaロングレンジ無線を使った酪農家向けシステムを紹介した。
独自CDNで大量トラフィックをさばくネットフリックス
続いて登場したのが、ビデオストリーミングサービスのネットフリックス(Netflix)だ。「細かい変化にうまく対応することができ、ビジネスを伸ばしてきた」と、同社APAC ネットワーク・ストラテジー・マネージャの黒川章登氏(写真8)は語った。
提供しているサービスは、ビデオストリーミングのみの「SVOD(Subscription Video on Demand)」で、単一性インターネットサービスである。そのため、ITインフラはいわば脇役で予算も少ない。コストとパフォーマンスを最適化することがすべての施策になるという。
黒川氏によると、最近ではクラウドの台頭でデータセンターが不要になり、システムはAWS上に展開。「Netflix Open Connect」という独自CDN(Contents Delivery Network)で配信しているという(図3)。
コンテンツは、キャッシュサーバーであるOCA(Open Connect Appliance)から配信される。1台で20~40GB配信が可能で、550~670Wという省電力型1Uサーバーだ。最低限のビジネスロジックのみを組み込んだシンプルなもので簡単に組み立てられる。
この1、2年でネットフリックスのアジア展開が進んでいる。昔はインターネットトラフィックが米国に集中していたが、各国間の接続が進んでリージョン内でトラフィック交換されるようになっている。
また、各国での規制撤廃も進み、海外へ接続を伸ばせるプロバイダーが複数存在できるようになった。特に、日本ではローカライゼーションが進んでいて、中立のデータセンターが3、4社もつないでいるという状況だ。データセンター間の接続性も確立され、選択肢が増えてネットワーク設計がやりやすくなっている。データは日本・香港・シンガポールの3カ所に置けば、アジアの国の90%以上をカバーできるなど、動画配信を構築しやすくなっているという。
深刻なサイバーセキュリティに対処するエクイニクス
ジャパンピアリングフォーラムのホスト役であるエクスニクスのセッションでは、「エクイニクス・アップデート」と題して、前半と後半で2人のスピーカーが登壇した。前半は、エクイニクス・アジア・パシフィックのネットワークエンジニアリング・オペレーション部門、ラファエル・ホー(Raphael Ho)氏(写真9)がDDoS攻撃の回避技術について解説した。
サービスプロバイダーにとって迷惑この上ないDDoS攻撃が増加の一途をたどっている。TCPコネクションアタック、帯域消費型アタック、細分化攻撃、アプリケーション攻撃といった種類があり、それぞれに対抗策がある。その1つが、攻撃対象にされたIPへの一切の通信をブロックする「Remote Triggered Black Hole(RTBH)」で、エクイニクスのIX(Internet Exchange Point)のセキュリティサービスとして提供される。
また、後半はエクイニクス・ジャパンのネットワークエンジニアの大川敏氏(写真10)が、この1年の国内におけるサービスアップデートを紹介した。
2015年に日本の事業者ビットアイルがエクイニクスに買収されたことで、都内エリアのデータセンターが5拠点新たに加わった。ビットアイルのデータセンターをTY6~TY10 IBXとして運用することになり、メトロコネクト設備を展開した。また2016年3月には、江東区枝川に検察された新しいTY5の運用が始まっている。これは既存のTY3と近接しているため、TY3との間に直接接続の光ファイバを準備し、キャンパスクロスコネクトとして提供する。メトロコネクト(大江戸コネクト)全体のネットワークは図4のようになる。
また、今年に入って、深夜帯のピークトラフィックが323Gbpsになっていることが紹介された(図5)。2014年と比較すると約2倍になっているが、それ以前よりも増加速度が上がっていることが分かる。この傾向は、2015年の途中から始まっている。
あいまいさを許容する世界
最後のセッションは、パネルディスカッションである。テーマは、「デジタルディスラプション時代にインフラストラクチャはどう向き合うか」。パネリストはNTTスマートコネクト代表取締役の白波瀬章氏、日本IBM グローバル・テクノロジー・サービス事業本部ディスティングイッシュド・エンジニアの山下克司氏、エクイニクスの古田氏の3人で(写真11)、東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授の江崎浩氏(写真12)がモデレーターを務めた。
まず、自己紹介を兼ねて、パネリスト各氏がデジタルディスラプションについての考えを順に述べた。NTTスマートコネクトの白波瀬氏は、「たくさんの事業者や周辺プレーヤーが登場した。昔はISPやIXにピアリングやIPでつなげばよかった。だが今はさまざまな要件に合わせたネットワーク、あるいはOTT(Over-The-Top)やクラウドといかにつなぐかが重要になっている」と切り出した。
白波瀬氏は、デジタルディスラプション時代のパラダイムシフトとして、「顧客のふるまい情報をいかに集めるかが重要になっている。データ活用の課題に、インフラ側で貢献できるのではないだろうか」と提言した。
続いて日本IBMの山下氏は、今、最大のディスラプションが起きているのはコグニティブとディープラーニングであると、同社が今注力するAI分野を挙げた。AIの研究は長らく続いていたが、コンピューティング能力の飛躍的な向上でディープラーニングが突然変異的に生まれたと同氏は説明。有名な事例として、碁の世界チャンピオンに勝った「AlphaGo」や、全米で人気のクイズTV番組のチャンビオンに勝った「IBM Watson」を挙げた。「これらは今までとは異なる技術を使っている。AlphaGoはニューラルネットを使ったディープラーニングで、Watsonはセマンテックやオントロジーで実現された」(山下氏)。
また、コグニティブの世界では“あいまいさ”が重要で、ハードウェアの発展に深くかかわっているという。山下氏は、CPUは1ビットも誤りなく計算する性質を持つが、フローティングポイントで動くGPUはビットエラーを許容すると説明。「IBMでは、これまでのクロックという考え方をやめ、コンピューティングが必要なところにだけ電源を与える方法を始めている。これこそが今までのコンピュータではなしえなかったディスラプティブな変化だ」(山下氏)
一転、古田氏はビジネス寄りの話をした。「デジタルディスラプションが盛り上がっているのは、経済的な効果が大きいためだ」と同氏。そのうえで、エクイニクスのデータセンターでのトラフィックの変化をアニメーションで紹介した。そこでは、2000年代前半はネットワーク事業者が圧倒的に多かったが、現在はファイナンシャルサービスが台頭していることがビジュアルで示された。
古田氏は、これは隠れたディスラプションだとし、「ディスラプションは異なる産業に影響を及ぼすから注目されるが、日本ではそうなっていない」と指摘。その結果、インフラに近い部分でグローバルなスケールメリットを持つプレーヤーが強みを持ってしまうことになる。この流れを変えたほうがよい」と語った。
「インダストリー4.0」の意味
話題がインダストリー4.0に移り、山下氏が「IoTで何かセンサーを付ければいいとか、ちょっと賢いサプライチェーンマネジメントだというのとは違う」と投げかけた。
「デジタルの世界では、我々生活者の需要はものすごく把握されている。例えば、需要予測から生産までを網羅するトヨタプロダクションシステムのようなシステムがある。デマンドプルシステムと呼ばれるものだ。その前の需要が生まれる瞬間、あなたが欲しいと思った瞬間を掴むのが今のデジタルの世界だ」(山下氏)
例えば、ECサイトで青色の商品を買う人が増えたら、青いペンキをたくさん作れという指令が出るようなものがデマンドプルシステムだと山下氏は述べ、こういうものが欲しいと思った瞬間に作り始める世界を作ろうとしているのが、インダストリー4.0だとした。「逆に、生産側にとっては青いペンキならすばらしいものが作れると言えば、世界中の青いものを作りたい人たちから需要が入ってくる。マイケル・ポーター氏(米国の経営学者)は、このような世界のことをインダストリー4.0と呼んでいる」(同氏)
ネットワークの複雑性を解消する
パネルディスカッションの終盤は再びネットワークの話に戻っていった。白波瀬氏は「コンテンツのようにアグリゲートされたデータをどうピアリングして流すか」について言及した。「ここでは、単なる土管ではなく、いかに求められる品質でつなぐかが必要。そのときに、Software Defi nedや品質を迅速に改善する、セキュアにつなぐといったことを実現する技術が重要になる」と同氏。さらに、「オープンなインターネットだけでなく、クローズなものといかにデータを流すかという意味では、インフラ側でもやることはたくさんある」と強調した。
また、「IoTに限らず、アクセスしてくるデマンドの起きた瞬間と、溜めてあるデータを比較して、何か違うことが起きていると検知するための、蓄積や検知がこれからもっと起きるのでは」と述べた。
江崎氏は、ネットフリックスのセッションで黒川氏の語った「結局複雑なものはいらない」というメッセージに注目した。
「複雑なファンクションを持っている仮想マシンのうち、実際に使っているファンクションはごく少ない。だから、AWSの限定されたサービスでかまわない。フィジカルコンポーネントを自分で作るのは、いらないものを全部削って、必要なものだけで作れば一番よい」(江崎氏)
古田氏も江崎氏に同意し、「ある程度の規模に達したとき、そこから先は自分で作ったほうが安上がりになることがほとんどだ。やっぱり、いらない機能が多いと思う」と語った。
山下氏は、継続的に演算をしっかりやって記録する類のコンピューティングももちろん重要で、それに適しているメインフレームも必要であり続けると指摘した。
「デマンドとしては相対的に小さくなっているが、絶対正確に処理されなければならないデータは、そのことがが可能なプラットフォームの上で動いている。最近注目のSoE(System of Engagement)の領域だけでなく、今でも確固たる、SoR(System of Record)の領域が依然としてあり、どちらも健全に発展し続けている状況だ」(山下氏)