クラウド&データセンター完全ガイド:データセンターサービスガイド

企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する「5G」(第5世代)データセンターを大手町に開設――ブロードバンドタワー

弊社刊「クラウド&データセンター完全ガイド 2018年夏号」から記事を抜粋してお届けします。「クラウド&データセンター完全ガイド」は、国内唯一のクラウド/データセンター専門誌です。クラウドサービスやデータセンターの選定・利用に携わる読者に向けて、有用な情報をタイムリーに発信しています。
発売:2018年6月30日
定価:本体2000円+税

新大手町サイト
ブロードバンドタワー
http://www.bbtower.co.jp/project/5g_idc/

2020年の5Gサービス開始に伴い、IoT、ビッグデータ、AIのさらなるビジネス活用が予見される中、データセンターにもそれら最先端のテクノロジーへの対応が急務となっている。そうした時勢をとらえ、ブロードバンドタワーは2018年8月、業界に先駆けて新世代の情報通信インフラに対応する5G(第5世代)データセンター『新大手町サイト』を開設。企業のデジタルトランスフォーメーションを強力に支援する。

デジタルビジネスを加速させる第5世代のデータセンター

 昨今、多くの企業において「デジタルトランスフォーメーション」の実現が経営課題として掲げられている。デジタルトランスフォーメーションを成し遂げるためにはビッグデータやIoT、AIの活用が不可欠であり、データセンターにおいても、それらの膨大なデータや最先端のテクノロジーに瞬時にアクセスし、ビジネスへ迅速に適用可能なインフラとしての対応が求められている。

 そうした時代の要請に応え、ブロードバンドタワーが2018年8月、日本を代表するビジネスセンターの一つである東京都千代田区大手町エリアに開設するのが、新世代のデータセンター『新大手町サイト』だ。ブロードバンドタワーは同データセンターを、第5世代移動通信システムである「5G」、およびIoTやビッグデータ、AIといった新しいテクノロジーに対応する「5G(第5世代)データセンター」と位置付けている(図1)。

図1 データセンターの進化の歴史

 ブロードバンドタワー 代表取締役会長兼社長CEOの藤原 洋氏は次のように説明する。

 「第1世代のデータセンターはメインフレームのアウトソーシングサービス、第2世代はISPが利用の中心であり、ブロードバンドタワー創業時の第3世代はポータルサイトとISPがトラフィックを交換するIX(インターネットエクスチェンジ)への直結を特長としていました。また、続く第4世代はエンドユーザーが情報を発信するSNSが利用の中心でした。来る2020年に日本が世界に先駆けて開始する5Gサービスでは、4Gサービスが“ヒト”のための通信サービスであったのに対して、IoTセンサーや監視カメラ、自動販売機、自動車など“モノ”が情報発信の主体となります。そうした情報通信サービスの進化とインターネット利用の激変に対応するのが、5G(第5世代)データセンターとしての『新大手町サイト』なのです」。

株式会社ブロードバンドタワー 代表取締役 会長兼社長CEO 藤原 洋氏
株式会社ブロードバンドタワー 取締役 執行役員 DC・クラウド・ストレージ営業担当 樋山 洋介氏
株式会社ブロードバンドタワー 取締役 執行役員 DC・クラウド・ストレージ戦略担当 李 秀元氏

5Gサービスのメリットを最大限に活かすインフラを実現

 それでは『新大手町サイト』の特長について見ていこう。先ずは、ビジネス・金融の中心地である千代田区大手町エリアに建設されたビル内に位置するという優れたロケーションである。交通至便な立地であり、様々な組織・ビジネスとの連携に最適であるほか、オンサイト作業時のアクセス性でも優位性を持つ。

 何より最大の特長は、主要なIX事業者やクラウドサービスとの高い接続性だ。5Gサービスの特長である10Gbpsの「超高速接続」、1msec以下の「超低遅延」、1k㎡あたり100万デバイスの「超多地点同時接続」を最大限に活かした通信環境を提供するため、国内の主要な3つのIXを収容するとともに、海外のメガクラウドサービスとも直結。さらにキャリアニュートラルなネットワーク接続環境により、ユーザーが求めるあらゆる情報に柔軟かつ迅速にアクセス可能な基盤を実現する。取締役 執行役員 DC・クラウド・ストレージ戦略担当の李 秀元氏は、「5Gサービスのメリットを最大限に活かすため、外部との接続だけでなく、施設内のネットワークについても、伝送設計からIPネットワークのトポロジーまで完全に刷新、レイヤー1~3の各層において100Gbps以上の高速接続ニーズを満たせる構成を採用しています」と説明する(図2)。

図2 ブロードバンドタワーのネットワーク接続概念図

 ファシリティについても、安定したシステム運用と事業継続を可能とするための仕組みが用意されている。取締役 執行役員 DC・クラウド・ストレージ営業担当の樋山 洋介氏は、「サーバーの高密度化に合わせ電源も1ラックあたり標準で6kVAを供給、12kVAにも対応可能です。また、床耐荷重も1,800kg/㎡と、従来の大手町エリアのデータセンターが提供してきた倍以上のキャパシティを実現しています」と話す。

 このほか、日本データセンター協会のファシリティスタンダード「ティア4」相当のスペックを保有。電源設備も全て地上階に配置し、万が一の浸水への対策が行われていることに加え、非常用自家発電装置の連続給電時間も72時間を用意する。空調についても、二重床を廃した吹き降ろし型の冷却方式の採用に加え、「約18年にわたるデータセンター運用で培った空調コントロールのノウハウに基づき、最適なラック配置と熱量に応じた空調機の稼働調整など、エネルギーの効率化にも努めています」(樋山氏)という。

安定した運用を支えるエンジニア達も大きな強み

 これらの様々な優位性を持つ『新大手町サイト』を支えるのが、ブロードバンドタワーが強みとする高い技術力と提案力を持ったエンジニア達だ。李氏は、「当社は黎明期から物理レイヤーに精通した“職人”とも呼べるエンジニアを多数抱えており、他のデータセンター事業者から配線やインフラに関するコンサルティングを求められることも多々あります。それこそ、当社の技術力の高さの現れと自負しています」と強調する。また樋山氏も、「配線の追加や電源工事、ポート変更等のオペレーションに対して、お客様から“早くて正確だ”との高い評価を頂いています。他社では1か月を要する作業をブロードバンドタワーは1週間で終えてくれた、という声を頂いたこともありました」と続ける。

 新世代の情報通信インフラである5Gサービスの開始が目前に迫る中、そのメリットを最大限に発揮させ、デジタルトランスフォーメーションに不可欠なIoTやビッグデータ、AI の活用を促進させる拠点となる、『新大手町サイト』。樋山氏は、「業種・業態を問わず、すべての企業にとってデジタルトランスフォーメーションの実現は重要な経営課題です。そうしたビジネス革新を実現するための基盤として、『新大手町サイト』は大きなアドバンテージを提供します」と強調する。

 藤原氏は、「ICTの劇的な進化を背景に、第4次産業革命の高波が迫っています。そうした変化の潮流を見据え、私たちは第5世代データセンターのパイオニアを目指すと共に、『新大手町サイト』を通じて企業の生産性革命を支援していきたいと考えています」と抱負を語った。

お問い合わせ先

株式会社ブロードバンドタワー

電話番号 03-5202-4801(土日祝日除く9:30~17:30)

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