ニュース

NTTネオメイト、DaaS基盤に仮想化専用ストレージ「Tintri VMstore」を導入

QoS機能を活用し、ユーザーあたり20IOPSの最低性能を保証

 ティントリジャパン合同会社は8日、株式会社エヌ・ティ・ティネオメイト(以下、NTTネオメイト)が、クラウド型デスクトップ仮想化サービス「AQStage 仮想デスクトップ」の共通基盤として、仮想化専用ストレージ「Tintri VMstore」を採用したと発表した。

 「AQStage 仮想デスクトップ」は、クラウド環境から仮想化されたデスクトップ環境を提供するDaaS(Desktops as a Service)型のサービス。NTTネオメイトがNTT西日本グループ向けに提供してきた仮想デスクトップサービスの実績をもとに開発され、同グループ向けに3万5000台、一般企業向けに1万5000台、合計5万台に対してサービスを提供している。

 NTTネオメイトでは、一般企業向けの事業拡大を図るべく、2015年10月にスタンダードプランを改定し、新たなICTインフラの構築も行っており、その際にストレージとしてTintri VMstoreが採用された。

 ストレージを導入する際の期待として、サイジングの前提を超える想定外の事態が発生しても性能を担保したい、特定の仮想マシンに関するサーバー、ネットワーク、ストレージといったリソースのレイテンシをエンドトゥエンドで把握したい、といった点があったとのことで、Tintri VMstoreはこうした要件に対応できることが評価されたという。

 なお、Tintri VMstoreでは、仮想マシン単位でIOPSの上限値と下限値を設定できるQoS機能を備えており、NTTネオメイトではこの機能を利用して、特定デスクトップの突発的な負荷増大にも常に20IOPSを確保できるようにする「ディスク性能予約」を、標準機能として提供開始した。さらに、高負荷のアプリケーションを利用するユーザーや経営者などのVIPユーザーには、30IOPS、40IOPSを確保する有償オプションも提供している。

 また、従来は2カ月を要した増設の設計もTintri VMstoreでは不要となるため、増設に要する期間を短縮可能になり、急速な事業拡大にも柔軟に対応できるメリットもあるとした。

 NTTネオメイトは今後、フラッシュストレージ上のデータ重複排除や圧縮により99%以上のフラッシュヒット率を実現し、常時1ミリ秒以下のレイテンシでユーザーが利用できるよう、サービスレベルの向上を目指すとしている。

石井 一志