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テクマトリックス、フロー解析など強化した「Parasoft Jtest 9.5」

実行時のメモリ管理を改善しパフォーマンス向上

 テクマトリックス株式会社は18日、米Parasoftが開発したJavaシステム開発の単体テストと静的解析を支援するJavaテストツール「Parasoft Jtest 9.5」を発売した。

 Jtestは、Javaシステムの高品質化とテスト工数の削減をサポートするテストツール。ユーザーが独自に設計したテストケースや、Jtestが自動生成した実行時例外を引き起こし、かつ広範囲なソースコードをカバーするテストケースを使用し、プログラムの堅牢性や機能性を検証する単体テストを実行する。

 さらに単体テスト時に作成したテストケースをもとに回帰テストを自動化し、ソースコード修正時の問題の作り込みを防止する。また、1100個以上のコーディングルールをもとにソースコードを静的に解析し、プログラムの問題点や特定の処理フローに潜む検出困難なエラーを検出する。

 新版となるJtest 9.5では、フロー解析機能を中心にさまざまな機能拡張が施された。新しい開発環境への対応や外部ツールとの連携、適用プラットフォームの拡充、ユーザビリティの向上なども実現した。

 具体的に、フロー解析機能においては、実行時のメモリ管理機能が改善され、物理メモリ不足などのリソースの制限により、解析に時間を要していた大規模プロジェクトに対しても、高パフォーマンスで解析が行えるようになった。また、Nullチェック用の外部ライブラリAPIの登録が可能となり解析精度も向上した。

Eclipseに統合したJtestの単体テストの実行結果画面。データーソースからインポートした入力値、期待値、実行した結果、得られた値や実行した結果検出された例外あるいは問題が表示されている
Jtestが単体テストで使用するテストケースのツリー表示画面。単体テストの結果、入力値、期待値、実際の値、アサーションの結果をテストケースひとつひとつについて参照できる

 静的解析機能においては、JSP/JSFに関する新たなルールや、Java 7特有の機能をチェックするルール、バグの可能性やセキュリティに関するルールなどが拡充され、Javaコーディング時の潜在的なバグや、セキュリティ問題を効率的に未然防止できるようになった。

 単体テストにおけるレポート機能も強化し、すべてのテスト実行結果を含む詳細なレポートを簡単に生成できるようになった。さらにレポート修正のためのAPIが追加され、単体テストケースの入出力値や期待値などさまざまな出力情報をカスタマイズできるようになり、テスト実施のエビデンスやテスト報告書の作成にも活用できるようになった。

 サポート環境の拡大としては、新たにJava 7、Eclipse 4.2、Windows Server 2008、Windows 8に対応した。

Jtestの静的解析でJava 7特有の機能の使用方法に関する問題点を検出した画面。Java 7特有の機能の使用方法に誤りが見つかった場合、エラーとしてレポートする
JtestのHTML 詳細レポート出力の画面。単体テストの結果、入力値、期待値、実際の値、アサーションの結果をHTMLレポートとして出力する

(川島 弘之)