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テクマトリックス、米Parasoftのソフト開発・テスト管理基盤製品を販売

Java対応テストツール新版も

 テクマトリックス株式会社は7日、米Parasoftのソフトウェア開発・テスト管理プラットフォーム「Parasoft Development Testing Platform(DTP)」と、Java対応テストツール「Jtest DTP」を同日より販売開始すると発表した。

 新製品のうちParasoft DTPは、ソフトウェア開発現場において正確な開発状況と潜在リスクをリアルタイムに把握し、迅速な意思決定を支援するソフトウェア開発・テスト管理製品。従来はプロジェクトや開発者ごとに管理されていた基盤システムの情報を自動的に集約し、一元管理できるようにする。オープンなAPIを搭載しているので、サードパーティ製の基盤システムの情報を含め、さまざまな情報を一元的に集約できる。

 また、集約された情報をユーザーに視覚的に提供するためのダッシュボードを搭載する。このダッシュボードは、ユーザーごとのミッションや役割に応じてコンテンツをカスタマイズできるので、例えば集約した情報のグラフ化、設定した基準値に応じたランク付け、比較、複数の情報を組み合わせたグラフなどを表示可能。収集したデータの中から適切な情報を選択し、加工して表示することができる。

 さらに、全体を俯瞰(ふかん)した状態から、詳細な情報へドリルダウンしながら状況を確認することも可能。問題の原因個所の特定を効率化している。

 加えて、開発中のソフトウェアについての重大な欠陥などの情報を、開発者間で迅速に共有し、品質劣化リスクに対する対応スピードを向上させることができるとした。オープンAPIによって集約されたテスト結果などの情報を、自動的に開発者へ振り分け、さらにその情報をワンクリックで開発ツールへインポートすることができる。これにより、それぞれの開発者は素早く修正に取りかかれ、バグやデグレードなどのリスクを最小限にできるとしている。

 一方のJtest DTPは、Javaシステム開発をサポートする静的解析機能を搭載したテストツールの新版。今回は、従来製品のJtest 9.5と比べて約50%のパフォーマンス向上を実現。さらに、マルチスレッドでのデッドロックを防止するルールなど、静的フロー解析機能における新ルールを複数追加している。さらにメトリクス機能も許可されており、ソースコードの客観的な品質評価のための指標を提供する。

 ビルドツールとの連携強化により、CI(継続的インテグレーション)との親和性を高めているのも特徴で、CI環境でJtest DTPの解析を実行する場合、リポジトリのビルド設定ファイルを変更する必要がないため、ほかの開発者やビルド担当者への影響を与えずにすむという。

 Parasoft DTPと連携することで、ソフトウェア開発ライフサイクルを加速させるためのさまざまな拡張機能を利用できる。具体的には、HTML、JavaScript、PHPなどJtest DTPの解析対象外の言語は、サードパーティ製の静的解析ツールで解析し、Parasoft DTPでその結果を共有することにより、Java言語のみにとどまらない、プロジェクトの課題を見つけ出せるとした。

 さらに、Jtest DTPの解析結果をParasoft DTPと連携すると、インスペクションレビューなどを専用のWeb UIから実施できるほか、違反へのコメント追加も行えるので、修正内容をエビデンスとして残せるようになる。また、Jtest DTPによる解析終了後、開発者はParasoft DTPから自分が担当したコードに対する違反のみをダウンロード可能なため、大量の違反から自分の違反を選定する必要は無く、スムーズに修正作業に着手できるのもメリットとしている。

 なお、9月7日時点で保守サービスを契約しているJtestのユーザーには、Jtest DTPを無償で提供する。出荷は、10月上旬の予定だ。

石井 一志