日本IBM、仮想化システム向けブレードサーバーシステム「Flex System」を強化

データ圧縮や再配置に対応したストレージ、FCoE対応スイッチなどを提供


IBM Flex System

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は14日、ブレードサーバーシステム「IBM Flex System」において、自社の最新技術を搭載した新たなコンポーネントを追加すると発表した。また同時に、管理や構成を容易に行うための新機能も提供する。出荷は12月3日より順次開始される予定。

 Flex Systemは、仮想化を前提として設計されているブレードサーバーシステム。10年先を見据えて、先進的な機能を順次取り込めるように設計されているのが特徴で、IBMの知見やノウハウを組み込んだエキスパート・インテグレーテッド・システムの第1弾「IBM PureSystems」の重要な構成要素でもある。

 今回はこのFlex Systemに、さまざまな強化が行われた。まず、Flex Systemを統合管理するアプライアンス「IBM Flex System Manager」のソフトを強化し、簡素な操作でOS未導入のサーバーノードにハイパーバイザーを導入したり、導入済みのハイパーバイザーを別のものへ変更したりできるようにした。加えて、スマートフォンなどのモバイルデバイスから管理が可能になったほか、システム管理者のIDとパスワードを利用したシングルサインオン機能を実装している。

 さらに、最大80%のストレージ容量削減を実現するリアルタイム・データ圧縮や、使用頻度に応じたストレージ階層間のデータ自動再配置を行える内蔵ストレージ「IBM Flex System V7000 ストレージ・ノード」、サーバーノード「Flex System x220/x240コンピュート・ノード」専用のストレージ拡張ユニットである「IBM Flex Systemストレージ拡張ノード」もラインアップされた。

 またサーバーノードでも、最新CPUのPOWER7+を搭載した「IBM Flex System p260コンピュート・ノード」を提供するほか、FCoE(Fibre Channel over Ethernet)対応のネットワークスイッチ「IBM Flex System Fabric EN4093R 10Gb Ethernet Scalable Switch」を用意している。

 Flex Systemの最小構成価格は、122万100円から。

 なお日本IBMでは、Flex Systemへの移行を支援するため、「Flex System 仮想化乗換えキャンペーン」を11月1日より開始した。他社製ハードウェアで構築された仮想化システムからFlex Systemによる仮想化環境に乗り換える場合に、特別価格でFlex Systemを販売する。また、IBMのリース契約を結んで新規機器を導入することを前提に、他社製サーバーを含めた不要となる既存サーバー製品をIBMが下取りするサービスも提供するとのこと。期間は2013年3月7日まで。

 このほか、12月31日までにFlex Systemを導入し、リース契約を締結した場合に、支払い猶予期間を最大6カ月まで設けるリースプログラムも用意している。

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