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NEC、性能や容量を強化したバックアップストレージ「iStorage HSシリーズ」の新モデル

シングルノードモデル「iStorage HS3-40」

 日本電気株式会社(NEC)は13日、バックアップストレージ「iStorage HSシリーズ(HYDRAstor)」のラインアップに、性能や容量を強化した新モデル2製品を追加すると発表した。また同時に、この新モデルを利用したバックアップサービスも用意する。いずれも、提供開始は4月26日の予定。

 「iStorage HSシリーズ(HYDRAstor)」は、NEC独自のグリッド・ストレージ技術を活用したシステムの柔軟な拡張性と、分散冗長配置技術による高い信頼性を持つバックアップストレージ。重複排除技術を用いたデータ容量の最小化と、レプリケーション機能を組み合わせることで、コストを抑えた遠隔地へのデータ保管も実現できる。

 今回の新モデルは、1ノートから最大60ノードまでの柔軟な拡張構成に対応したスケールアウトモデル「iStorage HS8-40(12TB)」と、1ノード構成で導入コストを抑えられるシングルノードモデル「iStorage HS3-40(8TB)」の2つ。最新CPUの搭載と、マルチコアCPUの性能を生かしたNEC独自の最適分散処理設計により、従来モデルと比べて最大2倍の処理性能を実現している。

 また、通信・データ圧縮機能とデータ保管機能を1つのノードに搭載した「ハイブリッドノード」を提供。従来モデルでは別ノードに搭載していた両機能を1ノードに搭載したことで、従来は3ノード必要だった最小構成を、1ノードにまとめられたとのこと。さらに、搭載するHDDの容量を1TBから4TBへ拡大。システム拡張の必要性にあわせて、性能や容量を拡張できるようにしており、最大60ノードで、従来比5倍の論理容量37.4PB(物理容量2.8PB)を実現している。

 価格は、iStorage HS8-40が900万円(税別)から、iStorage HS3-40が298万円(税別)から、通信・データ圧縮処理とデータ保管に両対応した増設ハイブリッドノード(48TB)が2400万円(税別)から、データ保管のみに対応した増設ストレージノード(48TB)が1450万円(税別)から。

 さらに今回は、これらの新製品とNECのデータセンターを利用し、遠隔バックアップサービスを提供する。特徴は、業界最安値水準という7TBあたり月額9万円(税別)からの価格で、保管先の準備などにかかる初期コストを削減し、災害対策やBCPに対応した遠隔バックアップを手軽に始められるとしている。なおサービスの利用には、別途、初期費用30万円(税別)が必要となる。

(石井 一志)