NEC、処理性能や省電力性を向上させたバップアップ向けクラスタストレージの新モデル


ラックレスモデル「iStorage HS8-30S」

 日本電気株式会社(NEC)は26日、バックアップストレージ「iStorage HSシリーズ(HYDRAstor)」のラインアップを拡充すると発表した。従来比最大1.5倍の処理性能と最大44%の省電力化を実現し、クラウドシステムへの対応を強化した2モデルを、同日より提供開始する。

 iStorage HSシリーズは、バックアップ用に最適化されたクラスタストレージ。ノードを追加すると、無停止で記憶容量や処理性能を拡張できるほか、重複排除と圧縮を組み合わせた独自技術を用いて、バックアップするデータ量を大幅に削減するという。

 今回新たに提供されるのは、ラックモデル「iStorage HS8-30R」とラックレスモデル「iStorage HS8-30S」。最新CPUの搭載や、その性能を最大限に引き出す内部制御の最適かなどにより、従来製品と比べて最大1.5倍の処理性能向上を実現し、より高速なバックアップ/リストアが可能になった。また、搭載するHDDを3.5型から2.5型に変更したこと、ならびにCPUとメモリの省電力化を図り、ディスク容量は維持しつつ、消費電力を従来比最大44%削減している。

 さらに、複数のユーザーで共有する場合にも、安全に利用できるセキュリティ機能を搭載したため、クラウドシステムを提供するデータセンターにも適用可能とのこと。このほか、レプリケーションの処理能力が向上し、HSシリーズ1台で、従来の3倍にあたる、50台のHSシリーズのデータを複製できるようになったとしている。

 価格は、iStorage HS8-30Sが950万円(同)から、同 HS8-30Rgが5000万円(同)から。出荷開始は、ともに2月21日を予定している。なおNECでは、国内と同時に北米でも出荷を開始し、その後アジア、欧州などへも順次展開する計画だ。

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