東京電機大、仮想化技術でサーバー集約~1000台のVDIも導入

いつでも、どこでも3D CADを利用可能に


 東京電機大学は19日、富士通株式会社、ヴイエムウェア株式会社と共同で、クラウドによる情報教育環境を構築したと発表した。東京千住、埼玉鳩山、千葉ニュータウンの3キャンパスに分散していた教育研究システムサーバー29台を、富士通のデータセンターを利用して7台に統合したほか、学習・研究用アプリも利用可能な約1000台の仮想デスクトップを構築した。

クラウド基盤のイメージ

 サーバーを7台に集約することで、教室PC環境の性能向上、セキュリティの強化、システム管理業務の効率化、および消費電力の低減を実現した。

 エレクトロニクス・メカトロニクス統合設計技術などの授業で利用する3D CADについても、仮想デスクトップ上で利用可能に。これまではキャンパス内のPC教室でしか利用できなかったが、学生自身のPCや自宅、インターネットカフェでもクラウド上の仮想デスクトップへアクセスすることで、いつでも、どこでも利用できるようにした。

 これを実現するために、「VMware View」の画面転送プロトコル「PCoIP」を活用。また、高度な描写を表現するにはハードウェアにグラフィックボードが必要となるが、仮想プラットフォーム「VMware vSphere 5」の3Dグラフィックアクセラレーション機能(GPUをCPUでエミュレート)により、グラフィックカードも不要の構成としている。

 今後の取り組みとしては、同大学において、今回のシステムを実験、実習、学習活動に利用しながら、情報システム教育の充実を推進していく考え。

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