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デロイト トーマツ、生成AI技術や独自ルーティングモデルを用いたクラウドコンタクトセンター「Cloud Contact HUB」

 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、デロイト トーマツ)は25日、新たなコンタクトセンターソリューション「Cloud Contact HUB」を、6月より提供開始したと発表した。生成AI技術や独自のルーティングモデルを活用し、コンタクトセンターにおける顧客体験の向上とオペレーター業務の効率化を支援するという。

 「Cloud Contact HUB」は、Amazon Web Services(AWS)のクラウドプラットフォーム「Amazon Connect」、およびセールスフォース・ジャパンのカスタマーサービスプラットフォーム「Service Cloud」を基盤とするクラウド型コンタクトセンターソリューション。AIエージェント活用による運用コスト最適化、リアルタイム感情解析によるエスカレーションの自動化、顧客データや問い合わせ内容分析による最適なオペレーター割り当てなどを実現しており、業種を問わず、さまざまな個人向け事業で利用シーンに応じたサービス設計が可能という。

 具体的には、顧客との会話内容をリアルタイムに分析し、自然な応答を生成できるAIエージェントを搭載しているため、自動で迅速かつ的確な顧客対応が可能。また、顧客の感情を会話の中でリアルタイムで解析し、必要に応じてスーパーバイザーや専門スタッフへのエスカレーションを自動化できるので、管理者の負担が軽減されるとした。

 さらには、顧客との会話内容に応じて効果的な営業トークを支援するAIナビゲーション、データ用途に適した応対履歴の自動要約、コンタクトセンター全体の稼働状況を可視化するダッシュボードなどの機能も提供される。

 加えて、デロイト トーマツが独自で開発したルーティングモデル「トータルエクスペリエンスルーティング(TTL Expルーティング)」を搭載。AIや最新のデータ分析技術を活用し、オペレーターの経験値やスキルをより精緻に可視化・分類するとともに、顧客の問い合わせ内容や感情、年代、契約内容、過去の問い合わせ履歴など蓄積された顧客データを分析することで、顧客の状況やニーズに適したオペレーターへ迅速に接続可能なため、対応品質の向上が実現するとしている。

 こうした仕組みにより、特に多様なプランやオプションがあり、顧客ごとに異なるニーズや状況に応じた対応が求められるような複雑な会員向けサービスにおいて、顧客体験の向上とオペレーターの生産性向上が見込めるとのこと。また、オペレーターのスキルレベルに応じた問い合わせの振り分けが行われることにより、管理者の負荷軽減やOJTの高度化など、コンタクトセンター全体の運営効率向上が期待できるとアピールしている。