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富士通とSAPが提携を拡大、富士通の業種ナレッジとSAP製品を組み合わせた業種特化型クラウドを提供へ

 富士通株式会社と独SAP SEは5日、グローバルでのパートナーシップを拡大すると発表した。AI(人工知能)やIoTを活用したより高度なERPソリューション、および富士通が持つ業種ノウハウを組み合わせて業種特化型のクラウドサービスを共同開発し、富士通より提供していくという。

 具体的には、まず、SAPのERPソリューション「SAP S/4HANA」やIoTプラットフォーム「SAP Leonardo」をベースとし、両社が持つAIやIoTのテクノロジーを組み合わせて、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを加速するソリューション開発を目指す。さらに、富士通が持つ業種ノウハウを組み合わせて業種特化型のクラウドサービスを開発し、富士通より提供する。

 サービス提供基盤としては、富士通のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5」や、SAPのクラウドサービス「SAP Cloud Platform」「SAP HANA Enterprise Cloud」のみならず、その他のパートナー企業が提供するクラウドサービスからの提供にも対応するとのこと。

 また、サービス基盤の構築からアプリケーションの開発、運用までの全領域を富士通がワンストップで提供する。

 あわせて、富士通のソフトウェア技術者をSAP本社に常駐させ、両社の開発部門間での定常的な技術交流を図る。これにより、SAPの最先端のソフトウェアと富士通の業種ノウハウを組み合わせたサービスの開発を加速させるとした。

 業種としては、まずは製造分野向けのサービスを2017年下期にも提供できるようにするほか、ほかの業種への展開も順次行う考えだ。なお、まずは日本市場とアジア市場でのサービス提供を目指し、その後、欧州や北米などへ順次展開する予定。