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フルマネージド中心のラインアップが開発者に生産性を与えていく――、ボーガスCTOから「AWS re:Invent 2016」参加者へのメッセージ

AWS re:Invent 2016キーノート

 米国ラスベガスで11月28日~12月2日(米国時間)の5日間に渡って開催されたAWS(Amazon Web Services)の年次カンファレンス「AWS re:Invent 2016」は、参加人数も会場の規模も昨年よりも大きくスケールアップしたが、何よりも圧巻だったのはイベント中に発表されたアップデートの質と量だ。

 合計で24となった新発表のうち、AWS全体のビジネスに大きくかかわるサービスについてはアンディ・ジャシーCEOのキーノートで11月30日に発表されている。

カンファレンス期間中に発表されたアップデートは全部で24

 そしてその翌12月1日、ジャシーCEOと並ぶAWSのもうひとりの顔であり、クラウドの生みの親としても知られるヴァーナー・ボーガス(Werner Vogels) CTOより、おもに開発/運用担当者に向けたサービスアップデートが発表された。

 本稿ではボーガスCTOがキーノートで話した内容を紹介しながら、AWSがフォーカスするテクノロジトレンドについて見ていきたい。

ヴァーナー・ボーガスCTO

クラウドによる変革がテーマ

 前日のジャシーCEOが挙げたクラウドのキーワード"Super Powers"に対し、ボーガスCTOが掲げたキーワードは"Transformaitons"――、クラウドによる変革である。

 AmazonとAWSはつねに「地球上でもっとも顧客中心主義の企業」を標榜しているが、それは単に顧客のビジネスにいくばくかの変化をもたらすだけでなく、結果に大きくコミットすることを意味している。

ボーガスCTOのキーノートのテーマはTransformations - 顧客のビジネスの結果にコミットする

 ボーガスCTOは"トランスフォーマー"としてのAWSのあり方を「つねに顧客を守ることを大前提としつつ、顧客の声をよく聞き、選択肢を提供し、フィードバックを得ながら、顧客が劇的な変革を遂げることを支援する」とあらためて強調し、今回発表するアップデートもトランスフォーマーとしての役割を果たしていくものだとしている。

 ではトランスフォーマーとしてのAWSは、クラウドエンジニアに対して何を提供していくのか。ここでボーガスCTOは

・デベロップメント(テスト/開発/運用)
・データ
・コンピュート

の3つのフォーカスエリアを挙げ、それぞれの分野の新サービスを発表している。以下、順に紹介していく。