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ライセンスをめぐって対立 HashiCorpと「Terraform」派生のOpenTofu

OpenTofuの反撃

 OpenTofu側の反論は以下のようなものだ。

 HashiCorpの通告書は「BUSL条項違反」の例として、「remove.go」など5つのTerraformファイルと、OpenTofuがリポジトリに公開した5つのファイルを参照し、「実質的に類似している」と指摘した。

 これに対しOpenTofu側は、HashiCorp側が示したコードは、オープンソースのMPLのコードと同じ、と詳細な分析とともに反論した。

 「問題のコードは、MPL-2.0ライセンスの下で公開されていた古いコードからコピーされたものであることが明確に示されている」と述べ、類似の原因は、どちらもBUSL以前のバージョンに起源を持つことによると説明した。

 同時に、「HashiCorpはこの機能の自社バージョンの実装を行ったとき、同じコードをそのままコピーしたようだ」とコメントを添えている。

 このことは逆に、HashiCorpがオープンソースのコードをビジネスライセンスで利用していることを示唆する。同社がオープンソースライセンスに違反している可能性が出てくるわけだ。

 OpenTofu側の弁護士は回答書で、こう述べている。

 「OpenTofuで新たに作成あるいは改変されたMPL-2.0のソースコードが、TerraformのBUSLライセンスソースコードファイルで使用されたり含まれないようなポリシーを、HashiCorpの開発者が確立していると期待する。これらを組み合わせると、MPL-2.0ライセンス違反で、OpenTofuの著作権侵害となる可能性がある」

 HashiCorp側は、その後公式声明を出していない。