やじうまクラウド Watch
緑にあふれたシリコンバレーのIT企業、米VMware本社をレポート
おいしそうな社食も拝見!
(2014/9/10 06:00)
パロアルト市のスタンフォードリサーチパーク内に拠点を置く米VMware本社。105エーカー(約42万平方メートル)の広さの敷地内に、6000人以上の従業員が働いているという。
米国で開催された同社主催のイベント「VMworld 2014」の最終日に、VMware本社のキャンパスツアーに参加する機会があったので、ここではその様子を写真中心にレポートしよう。シリコンバレーの第一線で活躍する企業の雰囲気を少しでも感じ取ってもらえれば幸いだ。
環境に配慮したVMware本社
VMwareの製品といえば、仮想化技術によってサーバーやデータセンターの節電に貢献するという環境にやさしい製品が中心となっているが、その精神は本社のあり方そのものにも生かされている。
まずはオフィスの設計だ。写真からも緑の多い様子が見て取れるが、オフィス設計時にはできるだけ以前から生えていた木々を伐採せずに済むよう設計にしたという。そのため敷地内は大きな木が多く、まるで植物園のように緑に囲まれていた。
同社敷地内のオフィスのうち、半分以上は今年になって新たに拡張したオフィスで占められている。その新オフィスでは、米国環境性能評価システムの基準に合うよう、低流量の配管を施したり、化学物質の放散量が少ない接着剤などを採用したりしている。また、窓を開けて換気できるようなオフィスの作りになっているほか、キャンパス中に太陽光パネルが設置されている。
ゴミも徹底的にリサイクルしている。プラスチックや金属などのゴミの仕分けはもちろんのこと、カフェテリアの残飯を肥料として再利用、敷地内での食物の栽培に活用している。その食物は、再びカフェテリアの食料として戻ってくる仕組みだ。
充実した福利厚生
シリコンバレーの企業における福利厚生といえば、Googleをはじめとするインターネット関連企業の「無料社員食堂」が有名だ。残念ながらVMwareの社員食堂は無料ではないが、広々とした明るい雰囲気のカフェテリアにて、アメリカの食堂とは思えないような(?)ヘルシーランチが提供されている。
当日のメニューの一部を紹介しよう。アメリカと言えば筆者も大好きなハンバーガー。ポテトとセットになったイチジクソースのハンバーガーは7ドル69セントだ。野菜たっぷりのポークタコスは8ドル59セント。そしてバラマンディのグリルは9ドル5セントとなっている。その他、フルーツたっぷりのサラダバーや、インドカレーにナンといった国際色豊かなメニューも提供されている。
また、当日は見かけなかったが、すしも人気メニューのひとつなのだという。ほかにも、「みりんと桃風味の鶏肉(または豆腐)焼きそば:7ドル79セント」というメニューも存在し、日本食が浸透していることがわかる。
食堂以外の施設も充実している。そのひとつはスポーツジムだ。室内バスケットボールコートやワークアウトマシンなどが豊富にそろっている。また、社内には映画が鑑賞できるホールも存在し、定期的に映画鑑賞会が行われているほか、著名なハリウッド俳優や歌手を招いたパーティーも開催されるという。
通勤には多くの社員が車を利用しており、以前は駐車スペースを探すのに一苦労だったというが、最近のリノベーションで駐車場を拡大、駐車に関する課題は大幅に改善されたという。一方で、同社では公共交通機関での通勤や自転車通勤も推奨。公共交通機関の最寄り駅からは本社までシャトルバスを運行しているほか、自転車通勤者のために盗難防止用の大きな自転車駐車ロッカーを設置、汗を流すためのシャワー室も完備している。また、複数人数による乗り合いの車で通勤する場合は、車を提供する場合もあるという。
キャンパスツアーを終えたわれわれ報道陣に対し、VMware グローバルフィールド バイスプレジデント兼チーフテクノロジーオフィサーのPaul Strong氏は、「VMwareではイノベーションを生み出すカルチャーに全力を注いでいる。このカルチャーが、VMwareキャンパスの設計や社内の福利厚生と仕事環境、そして製品ポートフォリオを形成しているのだ」と述べた。