週刊データセンターWatch:

NTTデータ、データセンター向け液冷技術の検証施設を開設

 株式会社NTTデータは、データセンターにおける液体冷却(液冷)技術の活用推進に向けて、検証施設「Data Center Trial Field」を千葉県野田市に開設した。設備開発会社、金属加工会社などと連携し、より効率的・実地的な液冷技術の提供を目指す。

「Data Center Trial Field」の活用イメージ

 AI技術は普及が目覚ましい一方、これまで以上にサーバー消費電力を必要とすることが知られている。また、機器数そのものの増大によって設置の高集積化が進み、発熱量の多さも大きな課題となっている。

 液冷技術は、従来の空冷方式と比べて効率的なため、普及への期待は大きい。しかしメーカーによって仕様が異なり、初期構成、稼働後のサーバー増減時の構成変更における柔軟性など、導入に向けたハードルは多い。結果的に、ユーザーのニーズを十分に満たせていないという。

 そこでNTTデータでは、検証のための専用施設をこのほど開設した。日比谷総合設備株式会社、桑名金属工業株式会社の2社とも協力。熱源機器と熱交換器をつなぐ配管、配管接続部の安全を確保するための施工技術、機器によって異なる保守体制の連携などを検証していく。

 施設内では、各種機器の実機稼働が可能。最適な冷水温度や流量を探るための検証、既存施設への適応可否確認、さらには従業員トレーニングなどの利用も想定している。