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古河電工、データセンター向け水冷モジュールの製造工場を新設

 古河電気工業株式会社(古河電工)は、データセンター向け水冷モジュールの製造工場を国内・国外でそれぞれ新設すると発表した。2026年10月の量産開始を目指す。

古河電工のフィリピン生産拠点である「FURUKAWA ELECTRIC THERMAL MANAGEMENT SOLUTIONS & PRODUCTS LAGUNA, INC.」

 古河電工では、各種機器の放熱・冷却を行うためのヒートシンクを開発・設計しており、データセンターで用いられる演算装置(CPU)で広く採用されている。2019年には、調達ニーズの多様化、BCPなどの観点からフィリピンにも製造工場を開設した。

 古河電工によれば、生成AI市場の成長に伴い、高発熱化に対応したヒートシンクへの要求が高まっている。ヒートシンクは空冷式が主流だが、水冷式はより高い冷却効果が期待できる。古河電工としても水冷式ソリューションの研究開発を進めているという。

 新工場は、国内の平塚工場(神奈川県)と、海外の主力生産拠点であるフィリピン工場の近傍に開設される。水冷モジュールの量産は2026年の開始を目標しており、また売上は2026年度に60億円、2027年度に250億円を計画する。