週刊データセンターWatch:

NTTデータ、データセンターの点検業務にロボット導入。業務時間50%削減

 株式会社NTTデータは、稼働中のデータセンター「NTT品川TWINS DATA棟」において、ロボットを使った設備点検業務の遠隔化・自動化の取り組みを実施。これまで人手で行われていた設備点検業務のうち約50%を削減できることを確認した。2023年4月以降、その他のデータセンター拠点でもロボット導入を進めていく。

ロボット自動化による作業時間削減のイメージ

 今回の取り組みは、設備点検業務のうち各種メーターの計測、ランプ確認、外観異常や異臭の発見などを対象としている。通常であれば、熟練者が毎日1~2時間をかけて実施していたが、カメラやセンサー類が搭載されたロボットを自動巡回させることで代替する。

 点検専用のロボットを館内巡回させるため、点検箇所ごとに固定のカメラ類を設置する必要がなく、稼働中の設備を改修する手間もかからない。このため、安価かつ迅速に導入できるメリットがあるという。なお、ロボットはugo社の製品を改良したうえで利用している。

 データセンターをはじめとしてビル管理業界は人手不足の状況にあるため、省人化は喫緊の課題とされる。NTTデータでは今後、報告作業にAIを導入するなど自動化の比率を高め、点検業務にかかる時間を最大80%削減することを目指す。また点検自動化サービスの商用提供も検討していく。