サイボウズ担当者が語る「kintone」活用術

サイボウズ担当者が語る「kintone」活用術(5)
~お悩み速効解決FAQ

 こんにちは。サイボウズ株式会社「kintone」プロモーション担当の前川です。好きな言葉は「自業自得」です。今回もどうぞよろしくお願いいたします。

 連載第1回から、前回(第4回)までは「kintone」の基本機能や導入事例、具体的な利用例をご紹介してきました。今回は、今までとは少し趣向を変えて「kintone」を使って皆さまのお悩みをFAQ形式で解決していきたいと思います。題して「kintone お悩み速効解決FAQ」です。

 今回は、紙で日報を管理している方のお悩みと、Excelでチームタスクを管理している方のお悩みを「kintone」に移行して解決します。

お悩みその1:毎日紙で提出される部下の日報……正直、確認しきれません!(営業系チームリーダー・男性)

 まずは、10名ほどのチームを束ねる営業系チームリーダーさんからのお悩みをご紹介します。

 「私のチームは、現在私を含めて10名ほどの組織です。チームのメンバーには毎日日報を提出してもらっているのですが、私が出張などで不在の時には数日分の日報が溜まってしまうことがあります。正直、繁忙期は確認しきれないこともあり、部下から『その件は先日の日報にも書いたはずなのですが……』なんて言われてしまうこともあります。可愛い女子社員の日報は欠かさずチェックしているんですけど……あ、いえ、なんでもありません。日報は一日の活動を振り返り、次のアクションにつなげる重要な報告なのですが、もっと効率的に日報を確認できないものかと悩んでいます」

 日報はチームの業務効率を上げるための報告なのに、逆に日報の確認で効率を下げてしまっては本末転倒ですね。では日報を「kintone」に移行すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

日報・報告書の電子化で、モバイルでの確認・迅速な指示を実現

 日報を紙から「kintone」に移行することによる最大のメリットは、スマートフォンやタブレット端末など、モバイル端末からでも確認することができるという点です。移動中の電車内や出張先の空き時間などを使って、チームメンバーの日報を確認することができます。「kintone」は日報にコメントをすることができるので、リアルタイムに情報を受け取るだけでなく、迅速に指示を出すこともできるようになります。

日報に画像などのファイルを添付することができるので、活用の幅も広がる

日報を紙から「kintone」に移行するメリットまとめ

・iPadなどを使って、外出先からでもリアルタイムにチームメンバーの日報を確認
・確認後は即座に指示出しを行うことができるので、各メンバーがより早く業務を進められる
・コメント欄を活用し、データとコミュニケーションを一体化して情報を集約

※日報アプリは「kintone アプリストア」にて無料でダウンロードできます。

お悩みその2:Excelファイルの共有……どれが最新版? どこを更新したの??(マーケティング系メンバー・女性)

 続いて、チームのタスクをExcelファイルで共有しているというマーケティング系メンバーの方のお悩みです。

 「私のチームでは、チーム全体のタスクをExcelファイルで管理しています。しかし元のファイル名が「task-130601.xls」とすると、誰かが更新するたびに「task-130601-2.xls」とか、「task-130601(1).xls」とか、ファイル名がどんどん姿を変えて行き、最後には「task-130601saishindayo.xls」とか、究極進化を遂げてしまい、結局どれが最新版のファイルなのか分からなくなってしまうことがあります。また、最新版のファイルが分かっても、どこを変更したのか分からない場合があり、結局変更した人に直接聞きに行く、なんてこともよくあります。でも使い慣れたExcelからなかなか離れられなくて……」

 多くの人が利用したことのある「Excel」だからこそ「あるある」と頷いてしまう部分もあるかもしれないケースですね。しかし「kintone」なら、Excelファイルでの共有にありがちなお悩みをすぐに解決することができます。

変更履歴は自動で記録、チーム全体で常に最新の情報を共有して効率化

 「kintone」は、クラウド上でチームのメンバーが、常に最新の情報を同じ画面内で共有することができます。「kintone」のアプリにアクセスすれば、常に最新情報が表示されているので「どれが最新版のファイルか?」という悩みが発生しません。

見た目はExcelに近い。「kintone」のアプリにアクセスすれば常に最新の情報が表示されている
タスクの内容だけでなく、担当者や、現在のステータスを設定することもできる

 「kintone」は、入力項目ごと、またはデータごとにアクセス権の設定が可能です。Excelでいうと「このセルはAさんに見せても平気だけど、このセルはAさんには見せられない」という場合に、アクセス権を設定して閲覧を制限できる、というイメージです。

 また、「kintone」は変更履歴を自動で記録する機能が搭載されているので、いつ、誰が、どの部分を更新したのかもひと目で確認することができます。リアルタイムで最新情報を確認でき、変更履歴もすぐに確認できるのは、Excelにはない大きな特長です。

 しかし「kintone」のすごいところはそれだけではありません。例えば現在はExcelファイルでタスクを管理している場合、そのファイルをそのまま「kintone」に取り込んでアプリ化することができます。今までのデータを無駄にすることなく、またフォーマットを変えることもなく、スムーズに移行することができるのです。

 そのほか、内容が更新されるとメールで通知することもできるので、情報を見落とす心配もありません。

タスクの内容だけでなく、担当者や、現在のステータスを設定することもできる

共有タスク管理をExcelから「kintone」に移行するメリットまとめ

・クラウドなので、更新情報がリアルタイムに反映される
・入力項目またはデータごとにアクセス権設定により、情報管理ができる
・変更履歴機能があるので、誰が、いつ、どこを更新したか一目瞭然
・Excelファイルを直接取り込んでそのままアプリ化することができる
・更新情報をメールで通知することもできるので、見落としを防げる

※ToDoアプリは「kintone アプリストア」にて無料でダウンロードできます。

 いかがでしたでしょうか。今回は、普段お客様からもよく質問をいただく「紙からの移行」と「Excelからの移行」の2つのキーワードをご紹介いたしました。少しでも、皆さまの業務効率アップのヒントになれば幸いです。

 さて、次回はいよいよシリーズ最終回です。有終の美を飾れるよう、いつもの1.5倍気合を入れて原稿を書き上げたいと思います。

 それでは第6回でお会いしましょう! ありがとうございました。

前川 麻美

サイボウズ株式会社 ソーシャルコミュニケーション部
kintone プロモーション担当