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NEC、業務システム構築基盤ソフトウェア「SystemDirector Enterprise」の新製品2種を発売

 日本電気株式会社(NEC)は12日、業務システム構築基盤ソフトウェア「SystemDirector Enterprise」の新製品として、ソースコードなどからシステム内の資産を可視化し、業務アプリケーション保守の効率化を支援する「SystemDirector Enterprise Asset Innovation Suite」と、設計書から帳票フォームとテスト用帳票データを自動生成し、帳票開発の効率化を実現する「SystemDirector Enterprise for Report」を発売した。

業務システム構築基盤ソフトウェアの全体図

 「SystemDirector Enterprise Asset Innovation Suite」は、開発・保守要員の高齢化や設計書の欠損のため、企業内の種々の業務を支援するシステムの保守や構築に多大な時間や費用が必要となっているという課題に対し、ソースコードやシステム稼働状況などを分析し、可視化を行う。

 実際に稼働している資産とそうでない資産の一覧化や、コンパイル時の資産間の引用関係(COBOLプログラムにおけるCOPY句の引用など)、実行時の資産間のアクセス関係(プログラムからデータベースへのアクセスなど)を可視化を実現。資産の改時に、他の資産にどの程度影響を及ぼすかを可視化する機能や、プログラムの複雑度を数値として可視化する機能、同一資産間でどの程度ソースコードに重複があるかを分析し、クローンコードの所在を可視化する機能などを備える。

 これらの機能により、保守要員は可視化された情報を利用することで、保守の作業コストと品質リスクを低減できる。現段階では、ACOS-4/COBOLプログラムと関連資産を対象としており、今後、対象とするプラットフォームやプログラム言語は順次拡大予定。

 「SystemDirector Enterprise for Report」は、帳票レイアウト仕様書に定義された情報から、帳票フォームとテスト用帳票データを自動で生成する。従来の帳票開発では、開発者が設計書から帳票フォームやテスト用帳票データを開発してプレビューの確認を依頼をしていたり、設計書を変更する度に帳票フォームやテスト用帳票データの作成からやり直す必要があったが、こうした課題に対し、帳票開発を効率化することで、迅速な開発を支援する。

 価格(税別)は、SystemDirector Enterprise Asset Innovation Suiteが25万円から、SystemDirector Enterprise for Reportが30万円から。出荷日はいずれも4月28日。

 また、「SystemDirector Enterprise」の既存4製品(Java向け、.NET向け、スマートデバイス向け、バッチアプリケーション向け)についても、最新環境への対応などの機能強化を行った。

三柳 英樹