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産総研がOffice 365を導入、9000人が利用する環境を2カ月で移行

 日本マイクロソフト株式会社とソフトバンク・テクノロジー株式会社(以下、SBT)は21日、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)がクラウドグループウェア移行に伴いOffice 365を導入し、運用を開始したと発表した。

 産総研では、Google AppsからOffice 365に移行。職員・研究者約9000人が利用する情報共有基盤の移行を2カ月間で実現し、運用を開始した。

 産総研は公的研究機関として、東日本大震災規模の災害時や緊急時においても、研究機関としての業務機能を維持し、職員・研究員の連絡手段を確保するためのBCP対策や、世界基準セキュリティが担保されるシステムの構築といった課題があった。

 日本マイクロソフトではこれに対して、日本データセンターを拠点とするメールサービスを提供し、セキュリティと可用性・堅牢性を担保。SBTでは、オリジナル移行ツールとBitTitanのクラウド型の移行ツール「MigrationWiz」を利用することで、フォルダ構成やアクセス権限を維持しながらのデータ移行を実現した。

 今回のOffice 365の導入に関して、導入後に期待するメリットとしては、「東西2拠点で冗長化され、可用性、堅牢性を備えた国内データセンター」「最高レベルの国際標準が設定されたセキュリティ」「準拠法は日本法で、管轄裁判所は東京地方裁判所となる点が安心材料」「オンプレミス時代は複数の専任エンジニアが運用を担当していたが、現在、専任担当者の配置を必要とせず、管理工数の削減を実現」「導入支援施策を受けて、9000ユーザーという大規模なメールサービスを短期間で移行」といった点を挙げている。

三柳 英樹