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ヤマハ、11ac対応の企業向けアクセスポイント「X14」を参考展示

2016年春にも発売

 ヤマハ株式会社は12日、SCSKが主催するセミナー「ヤマハ ネットワーク製品アップデートセミナー2015」の東京会場において、IEEE 802.11ac準拠の企業向け無線LANアクセスポイント「X14(開発コード名)」を展示した。2016年晩春の発売を見込んでいるという。

IEEE 802.11ac準拠の無線LANアクセスポイント「X14(開発コード名)」

 ヤマハでは、インテリジェント機能を備えた無線LANアクセスポイント「WLX302」(2012年11月に発表)を提供しているものの、IEEE 802.11acには対応しておらず、「X14」の投入によって、ようやく競合他社と足並みがそろうことになる。最大速度は5GHzで866Mbps、2.4GHzでは300MHzとなり、5GHzと2.4GHzの同時利用もサポートした。

 管理面では、ルータとの連携によるネットワークの統合管理機能は引き続き搭載している。現在、ヤマハはルータを核としたこの管理機能を「L2MS」として体系化しているが、「X14」もその構成要素の1つとして位置付けられており、管理対象である「L2MSスレーブ」に対応。VPNルータ「RTX1210」のLANマップ機能などから管理できるようになる予定だ。

 同じ無線LAN運用ポリシー(無線設定、SSIDやVLANなど)で運営するアクセスポイントを一括管理できる無線LANコントローラ機能も内蔵し、15台までのアクセスポイントを管理できるとのこと。

 ただし、WLX302の特徴の1つだった無線LANの可視化機能(無線の見える化ツール)は省略された。同機能は、無線LANのトラブルを経験したユーザーには非常に好評だったというが、すべてのユーザーが利用するわけではなかったほか、コストが上がってしまうため、多数のアクセスポイントを導入する場合には逆に足かせになってしまう場合があったという。機能が省略された分、コストが下がれば、大量導入するようなケースでは有利に働きそうだ。なお、「X14」の発売後もWLX302は併売されるため、可視化機能が必要な際はそちらを導入すればよい。

石井 一志