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大塚商会の実践ソリューションフェア2015開幕、最新パソコンの軽さにビックリ、3Dプリンタの実力にビックリ!
(2015/2/5 06:00)
2月4日から6日までの3日間、大塚商会の独自展示会「実践ソリューションフェア2015」が、ザ・プリンス パークタワー東京で開催されている。毎年、同時期に開催される企業向けソリューションの展示会だが、普段は目にすることが少ない、ビジネス向けハードウェアが多数展示されるため、最新のハードウェアに触れる機会となる。よく知っていると思っていた製品だが、思ってもみない機能進化を遂げていた――、といったものも少なくない。
また、販売会社が行っている展示会ならではといえるのが、製品ごとの展示ではなく、ソリューションテーマごとの展示。競合製品が一つのコーナーにまとめて展示されているので、比較検討を行う場としても活用できるのだ。
今年のフェアのテーマは、「つながるオフィス、おしごとまるごと効率化!」。コミュニケーションを意味するつながるだけでなく、「節電につながる」、「安全につながる」、「信頼につながる」など、新しい価値提案につながるという展示となっている。
では、実践ソリューションフェア2015の気になった展示コーナーをご紹介しよう。
3Dプリンタのソリューション全体を展示
例えば3Dプリンタコーナーでは、プリンタだけでなく3D CAD、3Dスキャナをそろえて展示。単品ではなく、「つながる」ことで生み出される、3Dの新しい可能性を実感できる。
3D CADで作った試作機を3Dプリンタで出力したものを同時に紹介し、製品を試作する行程の変化していることを実感できる。さらに3D CADで作ったモデルをタブレットに表示することで、3Dデータをプレゼンテーションに活用するデモを行われ、3Dデータはインパクトのあるコンテンツとして利用できる。3Dデータは2次元データに比べはるかにインパクトがある。実際の製品がどういうものとなるのか、実感しやすくなる。まさにデータ作成から、出力、プレゼンテーション用タブレットまで「つながる」ことで、新しい価値が生まれている。
会場に置かれている3Dプリンタの価格は最も安価なもので300万円。実際に出力されたサンプルは製造業の試作のための活用、実際の部品としての活用など、利用する素材に応じて使い分けられているそうだ。
サンプルを手に取らせてもらったが、製造できる形状も、3Dプリンタならではの複雑な形状となり、「実業に利用する3Dプリンタ」は着実に進化していることが実感できる。
最新PCを一度に見られるいい機会
会場にはこうした企業向け製品が多数並んでいるので、「最新の企業向けハードウェアを見に行く」ために足を運んでもよい。例えば、NECの13.3型 軽量&薄型モバイルノート「VersaPro タイプVG」は799g。
この製品を手に取ってみると数値で見る以上に軽く感じる。「モックと勘違いする人が多く、これが製品だったらいいのにとおっしゃるお客さまもいらっしゃいますが、これはモックアップではなく、製品です」とNECの担当者が笑い話をしてくれた。実際に手に取って製品の特長を実感することができるのも、展示会ならではである。
最新プリンタが一同に
キヤノンのコーナーには、カードプリンタ「CX-G2400」が展示されているが、この印刷スピードの速さも実際に見て驚かされる。このプリンタは名刺、プラスチックカードとカード型の異なる素材に高速印刷できるのが特徴。名刺の内製に加え、会員証を発行している企業での利用を想定した製品だそうだが、印刷スピードの速さを見ているとカードを印刷する新しい需要はないだろうか?と思わず考えてしまった。
いわゆるコピー機、現在はマルチファンクションプリンタの展示コーナーも、機能進化に驚かされる。会場に展示されていたのはリコー製のマルチファンクションプリンタだが、データを受信し、それを配信する機能を持ったマルチファンクションプリンタは、もはやコピー機ではなく、文書管理サーバーと考えた方がよいといっていいほど機能が拡充されている。
今回、マルチファンクションプリンタに面白い展示が行われていた。スキャン機能という点では一部機能競合するであろう、PFUのドキュメントスキャナとの連携ソリューションが展示されていた。これは、PFU製品が企業にはよくある、ホチキスなどで中とじされた文書の読み取りに長けていることから、あえて連携ソリューションを展示しているということであった。こうした連携も、会場のテーマである「つながる」の一端といえるのかもしれない。
Windows 10のPreview版も展示
最新テクノロジーとしてはマイクロソフトコーナーには、AzureやOffice 365などの展示とともに、Windows 10の展示も。まだ、Windows 10の実機を見たことがないという人にとっては、公開されているPreview版ではあるものの、動いているWindows 10を見ることができる機会にもなる。
また、販売会社ならではの展示といえるのが、ここ数年行われてきた、各社個別展示ではなく、ソリューションテーマごとに競合メーカーも含めて展示されている点である。この展示方法は、「顧客視点での展示が必要」との観点から実施されている。
しかも、この展示方法には大塚商会のスタッフも、製品ではなく、各テーマに合わせた提案や説明ができるスキルが求められるのだという。決算会見で大塚裕司社長が話す、「取り扱い全製品の説明ができる営業スタッフとなるための仕組み作りを進めている」という成果を、大塚商会の社員自身が実践する場ともなる。
会場に出向いて、製品ではなく企業の抱える問題を担当者にぶつけ、そこからこれまで見たことがない製品を紹介してもらう場として実践ソリューションフェアを活用する――。そんな活用方法もありそうだ。