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NEC、生体認証を短期導入できる統合ID・アクセス管理ソフト

 NECは4日、IDとアクセス権限を統合管理するソフト「WebSAM SECUREMASTER」の新製品を発売した。新製品では、業務システムへのログイン時に、従来のパスワード認証に加え、生体認証を組み合わせる2要素認証を短期間で導入できるという。

 WebSAM SECUREMASTERは、統合ID管理・アクセス管理ソフト。複数の業務システムや外部クラウドサービスのユーザーID情報・アクセス権限の統合管理やディレクトリ管理、シングルサインオン(SSO)を実現する。

 新製品は「SECUREMASTER/EnterpriseAccessManager(EAM)8.0」と「SECUREMASTER/EnterpriseIdentityManager(EIM)8.0」。EAM 8.0では、ID・パスワードに加えて、生体認証などの複数の認証方法を組み合わせる二要素認証を早期に実現する。具体的には、業務システムへのログイン時に指ハイブリッド認証(指紋+指静脈)」や「顔認証」を組み合わせられる「共通認証テンプレート」を提供。組み合わせに伴う追加のシステム開発が不要となり、「導入期間を約1/4に短縮できる」(NEC)。生体認証以外にICカード認証方式を追加したり、認証順序を設定することも可能で、「利用端末の多様化、社内でのBYOD利用、共用IDの残存など、端末側で強固な認証を徹底できないケースから業務システムを守る」(同社)という。

生体認証による2要素認証イメージ

 EIM 8.0では、最大1000万規模のID統合管理を実現。昨今、関係取引先にも利用IDを提供したり、データセンター内の仮想サーバーのID払い出しを管理したり、これまでの数十万件のIDにとどまらず、数百万件のIDを管理する認証基盤が求められている。これらのニーズに応えるものとのこと。IDプロビジョニング処理も強化し、処理性能を従来比4倍に向上。IDの新規発行や個人情報変更を秒間400件、パスワードの変更処理を秒間900件処理できるという。

 価格は、EAM 8.0が385万円(税別)から、EIM 8.0が278万円(同)から。

川島 弘之