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大分・豊後高田市、小中学校のPCを仮想デスクトップに、コスト54%減
(2015/1/8 12:07)
株式会社ネットワールドは8日、大分県豊後高田市が取り組む小中学校教育用PC環境の再構築プロジェクトにおいて、デスクトップ仮想化ソリューション「Citrix XenDesktop」と、コンバージド・インフラソリューション「FlexPod」が採用されたと発表した。第一弾として、市内7小中学校の120台のPCが仮想デスクトップ環境で稼働開始しており、今後4年間で、全小中学校で稼働する約300台余のPCを順次移行する計画。
新しいシステムは、県内の自治体・民間企業向けクラウドサービス「豊の国IaaS」と、大分県の閉域網「豊の国ハイパーネットワーク」を活用しており、システムの構築・サポートをネットワールドのパートナーで、「豊の国IaaS」を運営するオーイ―シーが担当した。
同市では、「XenDesktop」を導入するに先立ち、庁内の業務システムを用いての検証を約1カ月間実施し、システムに重い負荷がかかっても耐えられるかなどを確認した後に、導入を決定した。基盤となる「FlexPod」はIAサーバー「Cisco UCS」、データセンタースイッチ「Cisco Nexus」、ネットワークストレージ「NetApp FASシリーズ」、サーバー仮想化ソフト「VMware vSphere」などで構成され、動作検証済みで提供されるため、3カ月という短期間で高信頼システムを構築できたという。なお、「NetApp FASシリーズ」はデータ増加へ対応するため、「豊の国IaaS」の共用設備ではなく豊後高田市専用として導入。別の施設にも導入し、筐体間レプリケーションを利用した遠隔バックアップによりデータを保全する。
新システムにより、すべての学校で同じ教育環境を実現できるようになり、教職員はPCの運用管理に煩わされることがなくなったという。また、1台に1本ずつOSが必要な物理PCと異なり、シンクライアントの場合は同時利用ユーザー数分だけが必要なため、120台の端末に対してライセンスは80本分に抑えられる。これにより今後5年間で約3300万円、従来比約54%のコスト削減が見込まれるという。
同市は今後、今回得られたノウハウを積極的に活用し、庁内の他のシステムへも「XenDesktop」と「FlexPod」を組み合わせたシステムの適用を広げる計画としている。