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PCA、海外ERPベンダーとのグローバルアライアンス「ALAE」
中小企業のグローバル進出時の会計導入を支援
(2014/11/17 00:00)
ピー・シー・エー株式会社(以下、PCA)は14日、海外の会計・ERPソフトのベンダーやSIerとのグローバルアライアンス「ALAE」(アーレイ、ラテン語で「翼」)を発表した。日本の中小企業が海外に進出する際に、現地国の会計・ERPソフトを導入するのを助けるとともに、各ソフトの会計データをPCAの製品である「PCA会計X」に取り込むソフトにより、日本で月次連結できるようにする。
ALAEによりPCAは日本で、各会計ソフトを紹介し、日本語マニュアルを提供し、Microsoft Azureを使ったトレーニングを行い、PCA会計Xに取り込むソフトを提供する。サービスは販売パートナーから販売し、価格はオープンプライスを予定。初年度300法人でのサービス契約を目指す。
設立時点で加盟するのは、中国のAnwill(アンウィル)社、インドのTally(タリー)社、日本のPCA、韓国のDuzon(ダゾン)社、マレーシアとフィリピンのQNE(キューエヌイー)社、ベトナムのFAST(ファスト)社。そのほか、香港、台湾、タイ、インドネシア、シンガポールの企業が加盟に向けて進行中という。なお、本部はシンガポールに置かれる。
PCA 代表取締役社長の水谷学氏は記者発表で「航空業界のスターアライアンスやワンワールドのような仕組み」と説明し、「グローバル対応のERPは非常に高額で、中小企業には手が出ない。また、現地の会計や税の制度への対応は、圧倒的に現地の製品が有利。これをアライアンスで解決することで、中小企業が無理なく海外進出できるよう支援する」と語った。なお、PCAのサービスの価格については「イニシャルコストで数十万円程度の額を想定している」という。
加盟企業の会計・ERPソフトについては、共通フォーマットによるデータ連携をはかる。当初時点で、PCAのほか韓国のDuzon社が取り込む側として対応する。
今後、加盟する国や企業を増やしていく予定。現在はアジアの企業が集まっているが、世界中に展開していく考えだという。「ソフトを作るわけではないので、展開が早い。年10か国ぐらいは増やしていけるのではないかと考えている。ただし、会計・ERPソフトの会社がない国も多いので、ニーズを見ながら優先順位に従って拡大していく。また、会計以外に、勤怠管理など各種業務ソフトにも広げていきたい」(水谷氏)。