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ネットワールド、メインメモリをストレージキャッシュとして利用できる「PernixData FVP 2.0」

SAN・NAS・ローカルデータストアを高速化可能

 株式会社ネットワールドは9日、米PernixData(パーニックスデータ)製ストレージ高速化プラットフォームの新版「PernixData FVP 2.0」を、同日より販売開始すると発表した。

 「PernixData FVP」は、サーバーに搭載したフラッシュをキャッシュ化し、既存ストレージの性能を高めるソフト。VMwareの公開APIを利用しハイパーバイザーに組み込まれて動作するため、仮想マシンや既存のストレージへの変更、再起動は不要で、vMotionやスナップショットなどの機能をそのまま利用可能なこと、読み込み・書き込みの両方を、耐障害性を備えて高速化可能なこと、クラスタ化したサーバー間にまたがってキャッシュを共有できることなどが特徴という。

 最新版の「PernixData FVP 2.0」では、フラッシュメモリだけでなくメインメモリ(RAM)もキャッシュとして利用可能になった。これにより、従来のフラッシュでは400MB~600MB/秒だったデータ転送速度が2.5GB/秒まで高速化される。

 また高速化される側のストレージは、従来はSAN(FC、iSCSI、FCoE)にのみ対応していたが、NAS、およびローカルデータストアが利用できるようになっている。さらにデータ保護の強化機能として、ソフトウェアでどのホストにレプリカを作成するか、といったグループを管理者が設定可能になった。

 なおエディション構成は、従来の2種類から全5種類に拡充。価格の引き下げ、月額サブスクリプションライセンスの追加などにより、小規模企業から大規模なサービスプロバイダーまで、幅広い環境に対応したとのこと。

 例えば最上位の「FVP Enterprise」は、フラッシュとメインメモリの両方をサポートし、クラスタ環境を構成可能。クラスタ内のホスト数や仮想マシン数にも制限はない。参考価格はノードあたり90万円(税別)。このサブスクリプション版である「FVP Subscription」が、ホストあたり月額4万8000円(税別)。

 また、フラッシュのみ、メモリのみのいずれかの構成で利用でき、各ホストのCPU(ソケット)数が2までに制限される「FVP Standard」は、ノードあたり60万円(税別)となる。

石井 一志