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在宅ケアを多職種連携で効率化、ソネットがSaaS型サービス

バイタルデータをクラウド上で共有

 ソネット株式会社は2日、在宅ケアおよび多職種連携を支援するSaaS型サービス「bmic ZR(ビーミック ゼットアール)」の提供を開始した。地域包括ケアによる医療・介護従事者をはじめとした多職種の連携を支援し、在宅ケアにおける業務の効率化を目的としたもの。法人向けITソリューションサービス事業「bit-drive」で運営するクラウド基盤上から提供。価格は、初期費用が1万5000円(税別)から、月額費用が5000円(同)から。

サービス概要図

 「在宅ケア業務支援アプリケーション(以下、在宅ケアアプリ)」と「多職種連携ビューワー(以下、連携ビューワー)」で構成される。

 在宅ケアアプリは、訪問診療・看護時に、在宅患者のケアに必要なデータ(バイタルデータ)をスマートデバイスなどにNFCを介してデータを取り込み、クラウド上のサーバーへ送信・記録する。デルモ社の通信機能付きバイタルサイン測定機器シリーズ「HRジョイント」と連携し、測定機器をNFCリーダーにタッチするだけで、データ・測定日時を自動的に取得可能。バイタルデータの記録と同時に訪問先で撮影した画像データ、処置メモなどのテキストデータ、テンプレートを用いた一般連絡なども記録できる。

 未入力・誤入力を低減し、ヘルスレコード入力作業を効率化することで、患者に接する本来の業務に集中できるのがメリット。

NFCを介したバイタルデータの記録例

 連携ビューワーでは、日常の地域包括ケアにおいて各職種間でのコミュニケーションを充実させる各種機能が利用可能。在宅ケアアプリによる在宅ケア情報の共有のほか、多職種間での対応依頼の送受信、生活支援情報の共有など、対象患者ごとにメッセージやメモも含め時系列で閲覧。患者を中心としたケアチームにおいて各職種が必要に応じて情報を確認できる。それぞれの情報について職種に応じた閲覧権限も設定可能だ。

 bmic ZRの価格は、初期費用が1万5000円(税別)から、月額費用が5000円(同)から。対象職種は、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、ケアマネージャー、介護士、リハビリ職員など。

 これまで一部地域において実証実験が行われてきたbmic ZRだが、今後ソネットでは提供地域を順次拡大して複数の地域で運用。利便性を向上する機能拡張に努めるほか、地域包括ケア領域の各種ソリューションや地域医療情報連携基盤との連携なども進めていく考え。

川島 弘之