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「データベースはサービス化へ向かっている」~米Oracle シニア・バイスプレジデント ロアイザ氏

米Oracle システムテクノロジー シニア・バイスプレジデントのホアン・ロアイザ氏
Enterprise Database as a Service

 「大企業のデータベースシステムはEnterprise Database as a Serviceへと変革しつつある」――。日本オラクル株式会社は21日、米Oracle システムテクノロジー シニア・バイスプレジデントのホアン・ロアイザ氏の来日に伴う記者会見を開催。ロアイザ氏は、データベース・マシンである「Oracle Exadata」とOracle Database 12cにより、データベースの“サービス化”が進展しつつあると述べた。

 従来、企業内のアプリケーションやデータベースはシステムごとに独立していた。これは、パフォーマンスや可用性、セキュリティを確保するために現実的なやり方だったが、結果として、何万何千もの別個のシステムが企業内にできてしまい、管理に要するコストがふくれあがってしまっている。

 これを解決するために、データベースをクラウド化、サービス化したEnterprise Database as a Serviceという手法が注目されてきたと、ロアイザ氏は説明する。企業内に大きなデータベース基盤を作り、そこから必要に応じてデータベースリソースを払い出す形にすれば、管理性を大幅に向上させられるし、俊敏性も改善するからだ。

 もちろん、セキュリティは確保されている必要があるし、個々のデータベースのQoSを管理できないと、統合後のデータベースの性能を担保できないが、こうした問題点をきちんと解決しつつ、データベースの統合を実現できるのが、Oracle Database 12cとExadata、そしてEnterprise Manager 12cだという。

 7月に国内での提供開始が発表されたOracle Database 12cでは、マルチテナントアーキテクチャが採用され、マルチテナント・コンテナ・データベースという大きなデータベースの上に、仮想的なデータベースであるプラガブル・データベースを複数搭載する形が取れるようになった。マルチテナント・コンテナ・データベースでは、メモリやプロセスを共有しているので、ハイパーバイザーを利用したサーバー仮想化技術によるデータベース統合と比べると、同じハードウェアでも、より多くのデータベースを稼働させられるようになっている。

 そして、このプラットフォームとして最適なのがExadataだと、ロアイザ氏は主張する。データベースを念頭に設計され、サーバー、ストレージ、ネットワークをデータベースに最適な形で統合したExadataは、パフォーマンスの面でも可用性の面でも、そしてセキュリティの面でも高い性能を発揮でき、また、スケールアウト型のクラウドプラットフォームとして構成されていることから、高い拡張性を兼ね備えているからだ。

 しかも、Oracle Database 12cとExadataでは、アプリケーションに対する透過性を確保しているのも大きな点である。特別な修正を加えることなく、Oracle Databaseを利用しているアプリケーションをそのままマルチテナント環境へ移行できるので、改修に煩わされる必要もない。Exadataでなくても、もちろんマルチテナントアーキテクチャに基づくテクノノロジーは利用できるのだが、Exadataであれば最大限にその性能を生かせる。そう、ロアイザ氏は主張している。

 さらには、管理性という点でも、マルチテナントアーキテクチャでは大きく向上した。Enterprise Manager 12cでは、管理もモニタリングも、チャージバックもすべて統合して行えるほか、パッチ適用やアップグレードといった作業は、個々のデータベースに対して行うのではなく、マルチテナント・コンテナ・データベースに対して一度作業を行うだけ。こうした管理性の高さも魅力で、ロアイザ氏は「パブリッククラウドのミニバージョンが、セキュアなファイアウォールの内側にできるということだ」と述べ、Oracleのソリューションで実現できる、Enterprise Database as a Serviceのメリットを概括した。

石井 一志