ニュース
日本オラクル、運用管理製品「Enterprise Manager」をOracle Database 12cに対応
(2013/8/27 06:00)
日本オラクル株式会社は26日、データベースを中心とする同社製品を運用管理するツールの最新版「Oracle Enterprise Manager 12c Release 3」を発表した。データベース製品の最新版「Oracle Database 12c」に対応した運用管理機能強化などが行われている。
発表において日本オラクル 専務執行役員 テクノロジー製品事業統括本部長の三澤智光氏は、従来の統合管理ツールだけではデータベースのレイヤには対応していないとし、「Oracle 9iの時代から比べて、データベースのサイズやトランザクション数、サーバー台数が圧倒的に増えている。しかし、データベースの運用管理では、10数年間変わらない人手による管理が続いている」として、同社のデータベースを管理する上でのOracle Enterprise Managerの必要性を主張した。
日本オラクルではOracle Enterprise Manager 12c Release 3の強化項目として、「Oracle Database 12cへの対応」「Oracle Engineered Systemの管理機能の強化」「クラウド環境におけるシステム・ライフサイクル管理機能の強化」の3点を挙げている。
「Oracle Database 12cへの対応」としては、Oracle Database 12cで採用された、1つのデータベース・インスタンス(CDB)に複数のデータベース(PDB)を収納する「マルチテナントアーキテクチャ」をサポートした。データベースの移動やクローニング、バックアップ、アップグレードなどの通常のデータベース管理のPDB対応のほか、複数のPDBの稼働状況などを一元的に管理する機能にも対応した。
「Oracle Engineered Systemの管理機能の強化」としては、複数台のExadataや外部ストレージであるStorage Expansionなどによるマルチラックの管理に対応した。また、Exalogicのハードウェア管理対応や、Super Cluster、Exalyticsの管理なども強化されている。
「クラウド環境におけるシステム・ライフサイクル管理機能」は、デプロイからテスト、管理・監視、セルフサービスなど、プライベートクラウドのための機能。Oracle Enterprise Manager 12c Release 3では、データベースの実際のワークロードをキャプチャしてテストする「Real Application Testing」や、データベースの性能を管理する「Diagnostics&Tuning Pack」、データベースの変更履歴を管理する「DB Lifecycle Mgmt Pack」が、マルチテナントのデータベースに対応した。また、システム移行にあたってハードウェアリソースの負荷をシミュレーションする「Consolidation Planner」がExalogicに対応した。