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日本マイクロソフト、“モダンデベロップメント”を支援する「Visual Studio 2013」の詳細を公表

製品戦略についての説明を行った、日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 開発ツール推進部 エグゼクティブ プロダクト マーケティング マネージャーの相沢克弘氏

 日本マイクロソフト株式会社は3日、年内のリリースが予定される開発ツールの最新版、「Visual Studio 2013」の詳細に関する説明会を開催した。

 同社が全社的な戦略として“デバイス&サービス”を打ち出す中、ソフトウェア開発環境となるVisual Studioもまた、この戦略に沿った進化を果たしている。今回の2013で打ち出されたコンセプトは“モダンデベロップメント”で、その内容は“どうやって作るのか”にかかわる“モダン ライフサイクル”と、“何を作るのか”にかかわる“モダン アプリケーション”の大きく2つの内容を含んでいる。

 また、運用と開発が一体となってサイクルを回していくというDevOpsのコンセプトにも全面的に対応し、“エンタープライズDevOps”として関連機能を充実させている。なお、DevOpsに関しては運用管理ツールであるSystem Centerと開発ツールであるVisual Studioがレポジトリを共有することで密接な融合を図るという、両方のツールをそろえている同社ならではの取り組みも行われている。

 機能面では、間もなくリリースされる予定のWindows 8.1用のアプリケーション開発をサポートするほか、クラウドベースのチーム開発環境である“Team Foundation Service”やエンタープライズDevOps関連の機能強化が目立つポイントだ。

モダンデベロップメントのビジョン
主な新機能

 さらに、リリースサイクルに関してもコンセプトが変更されている。従来は2~3年に1回のメジャーバージョンアップというサイクルだったが、今回は全バージョンのVisual Studio 2012から1年でメジャーバージョンアップが行われることになった。

 これは、“アジャイル開発”というコンセプトにVisual Studioの開発自体も対応した形で、さらに2012に対してはこの間に複数回のアップデートリリースが行われており、2013はこれまでに行われたアップデートを統合した“スナップショット”的な存在となる。Visual Studio自体はパッケージ版の販売も行われるソフトウェア製品だが、

 今後はクラウド型アプリケーションと同様に随時アップデートが行われると見られる。ユーザー側もMSDNなどのサブスクリプションサービスと同様にボリュームライセンスで利用する大規模ユーザーが多いことから考えても、自然な変化と見られるだろう。

 なお、価格は2012と同額となり、Visual Studio Professional 2012のユーザーに対してはアップグレード特別割引も提供される。

エディション構成
Team Foundation Serviceが新たに提供される

渡邉 利和